花研コーヒーブレイク
バス用品メーカーLUSHの生花販売にヒント満載
2019.07.16
こんにちは。ボンジュール内藤です。
LUSH（ラッシュ）といえば、英国発のバス用品メーカー。
バスボムと言われる入浴剤やおしゃれ石鹸などバス用品を中心に製造販売している会社。商品の香りも豊かで、LUSHの店の近く通るとLUSH香が漂います。「声はすれども姿は見えず」ならぬ「香りはすれども姿は見えず」で、店がどこにある確認できなくても近くに店舗があることはわかるほど。
動物愛護や環境を意識した商品展開でも知られるLUSHですが、この6月から新宿本店で生花販売を始めました。英国ロンドンのオクスフォードストリートにある旗艦店に倣い、日本でも新宿本店のみ生花を取り扱っているようです。
しかも、販売している生花は無農薬生産というではありませんか。売り場はこちら！
お邪魔したときはアジサイやヒペリカム、アルストロメリア、リューココリーネ、ハーブ類、ヒメヒマワリ、フロックス、ベロニカ、アガパンサス、エリンジウム、エキノプシスなど。聞いてみると、ほぼすべての品目は神奈川県のある一つの生産者さんからのご出荷なのだそうです。（一部の品目と鉢物を除く）
多品目作っていらっしゃるその生産者さんと直取引をされているのだとか。
注目すべきは、日頃商品になると思わなかった規格で販売されているということ。
例えばその①、リアトリス。
リアトリスは25-30ｃｍくらいの短茎、左の写真のように短径で自然な姿を残して湾曲しています。
市場ではリアトリスといえば専ら仏花の印象があり、70cmから90cmが中心、中には1メートル以上のものもあり、仏花として仕入れるバイヤーのみなさまは、これらを仏花丈に切って使われるのです。
しかし、LUSHで販売してたリアトリスを拝見すると全く仏花とは思えませんし、むしろ若い人はリアトリスが仏花であることを知らないので、紫色の可愛い花として捉えているように思います。
展示もほかの花と調和して、こんな感じ↓
例えばその②、ツツジの枝。
枝というか、市場取引でいうところの「つまみ」。枝の先ッチョということです。20-25cmほどのつまみで販売されているのです。毎日の通勤路で見る生垣のツツジと変わらないのでしょうが、こんな風に売られていると、なんだかかわいく見えてきます。
例えばその③、グロリオサの葉。
いや、まさかね。こんな風にして商品価値が生まれるとは。利休草と並べて販売されています。こうして見ると確かに似たような用途になるかもしれません。
草丈25-30cmといったところでしょうか。通常はこのような成長点は花を咲かせて出荷すると思うのですが、開花するはずの枝を開花前に切って出荷しているのでしょうか・・・うーん、この商品規格、大変ユニークなアイデアでありながらミステリアスです。出荷者様に是非伺ってみたいところです。
この草姿、かわいい。
ほかにも市場流通の私たちにとって驚きの商品規格があり、今後の新しい提案のヒントになりそうでした。
ポット商品や苔玉も。
LUSHのコンセプトでプラスチックは店内では一切使わず、商品、什器、フローリング、花瓶など、プラに見えるものは実は全てアクリルやパルプ由来のものなのだそう。
素晴らしいのは、どの店員さんもすべての商品について一定レベルまで知識があり、お客様とのコミュニケーションを図れること。全社的にPRすべき企業理念やコンセプトの共有、商品知識、コミュニケーションスキル、マナーもしっかりされていて関心してしまいました。お話しを伺っていて楽しかったです。従業員教育に力を入れているのでしょう。
写真撮影の許可について伺いましたら、どんどん撮ってどんどんネットにアップしてくださいとご快諾いただきました。SNS等で拡散、宣伝してほしいとの真意でございました。いまどきはこのような傾向なのでしょうか。
このロゴマークを入れて拡散してください（笑）と。手前は八重のオリエンタルユリ。
LUSHは世界40カ国以上に店舗を持つ多国籍企業ですが、新宿店はアジア最大規模の4フロア構成（生花販売は1階）。本年6月1日にオープンしたばかりのフラッグシップショップです。新宿駅のすぐ前・・・といっても新宿駅は大きいので、中央東口前と言えばいいでしょうか。新宿に足をお運びの際は、是非立ち寄ってみてくださいませ。
それではみなさまごきげんよう。
