【週末エスノグラフィ観察】8月下旬に散歩したらこれはという花が街中で見いだせなかったがよくよく考えると栗がよさそうな件
2020.08.30
どうもどうも、ボンソワール桐生です。
今日は1.2万歩、歩きました。
それだけかいな・・・というご意見もございますでしょうが、多い少ないは個人的なこととしてご容赦ください。
2時間ぐらい、道すがらあちこちの植物を見て歩きました。8月の猛暑がたたって、どの植物もぐったり感が出ていました。7月までは曇天が多く涼しかったので実物(みもの)などもたくさん着いたイメージでしたが、ぎゅっと暑くなったのでムラサキシキブの実も疎らな感じになったり、千両もややくたびれていました。
産地さんにおかれては管理されているでしょうから街中の木々とは違う状態でしょうが・・・。
さてさて、きっと東京では猛暑日最後になるであろうこの週末、どんな花がよろしかんべねと路傍の花を見ながらぶらぶらしたのですが、前述のとおりこれかなあというものがありませんでした。
ヒマワリも見かけますが、夏の終わりの状態でくたびれていますし、百日紅(さするべり)もだいぶ散り、ユキヤナギががんばっているという感じでしょうか。
お花屋さんではヒマワリやアンスリウム、モカラなどとユキヤナギも見かけましたが、なにかピンとこない感じです。そう思いながら家に帰り、桃と梨を食べまして、ああそうか、栗を飾るのがちょうどいいのかと思い直しました。
何か実物がいいんですよね。ちょっと前まではブドウって感じでしたのでヒマワリがあうなあという心持ちでしたが。
都内でクリの木は大変少ないのですが、私の散歩コースですと第二京浜を池上本門寺に向かう道すがらにあります(なんのこっちゃでしょうが)。
栗の代わりにと言っては失礼ですが柿の木をよくみかけます。栗と同様にこちらも青いのですが実が着いた木々がありますね。今朝市場で見ると、栗の枝があちこちから入荷していました、そうです栗がおすすめな時期なんですね。
というコトでいち早い秋は栗でどうぞ。
それではみなさま、よい週末をお過ごしください。
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毎年出合う度に進化があるハボタンに、未来の大きな可能性を感じるという話
2019.12.18
こんにちは。ボンジュール内藤です。
本日12月18日は大田花きで千両市が開催されました。
ちなみに、明日19日は鉢物セリ後、苔松苔梅大市が開催されます(午前8時30分頃予定)。
1階フロア(荷置場)は苔松苔梅でいっぱいです。
もし大田市場方面にお越しになるついでがございましたら、ご覧になって行ってくださいませ。
さて、同じくのこの時期の商材ハボタンは、今後もさらに新しい需要拡大の可能性のあるものと感じます。毎年出合う度に見る大きな進化。その裏には、育種家さまや生産者さまなどのセンスとご努力を感じます。現在大田市場花き部2階の中央通路に展示中です。
ハボタンは、この時期の流通ですが、もっとさまざまな機会に使われていいのではないかと思うほど、バラエティに富み、良い品種が流通しています。
チリメン状の葉先も独特。まるで海の中のイソギンチャクを見ているかのよう?
繊細な切り絵を思わせる美しく切り取られたかのようなこのタイプはフェザー系と呼ばれるものです。
葉の枚数が少なければ、それはそれでいつでも活用度大で、普通のグリーンとして汎用性が高いように思います。
染めラメにも見せられます。
ちなみにこちらもハボタン。仲卸さんで見つけました。深いブルーに染めてラメを施したものと思われます。
写真に撮ると明るくなってグレーに見えるのですが、ロイヤルブルーの名前で出荷された濃紺です。とても神秘的です。一見、ハボタンとは分からないくらいです。
おまけに、別の仲卸さんではこんなに巨大(LONG)のハボタンを発見。最も長いものは、草丈1メートルは確実にあると思われます。なんでも今年の6月ころに定植して、時間をかけて草丈をのばしたものなのだとか。
仲卸さんの中でも店舗限定で販売しているそうです。
華やかで寒いこの時期でも彩豊かに葉を開くため、お正月商材として人気を得ている華やかなハボタンですが、こうなってくると正月商材のみならず、2月や3月まで活用できるのではないか、できるだろう、できるに違いない!(「できる」三段活用)と需要拡大の大きな可能性を感じずにはいられません。
※気温が上がると、徒長してしまうかもしれませんので、3月は厳しいという生産地域もあるでしょう。
きっと、ガーデニングのハボタンも伸び筋なのではないでしょうか。(・・・と弊所の所長。ご近所散歩の際、ハボタンの植栽率からそう感じたようです)
切と鉢のハボタンの相乗効果で、今後伸びていくのではないでしょうか。今後のハボタンに注目です。
それではみなさま、ごきげんよう。
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大田花き今週の中央通路の展示と年末年始の営業日程、そしてボンジュールを襲ったハプニング
2019.11.11
こんにちは。ボンジュール内藤です。
昨日の天皇陛下の御即位パレードをテレビニュースで拝見していて、私たちは本当に素晴らしい新天皇・皇后陛下をお迎えしたんだなと実感していました。具体的にどのシーンを拝見してかはさておき、どのシーンにおいても日本は素晴らしい国と思わせるパレードだったと思います。
さて、今日は今週の中央通路、大田花きの年末年始の営業日程とおまけをお届けします。
◆中央通路
今週の中央通路は「山形県庄内産花きフェア」開催中です!大田花きとFAJさまの合同開催です。
絢爛豪華なダリアから冬季を彩る代名詞ともいえるストック、アルストロメリアなど、庄内
アルストロメリアと種々のユーカリ
オリエンタルユリなど。
庄内産花きの出荷カレンダーも入手できます!是非お立ち寄りくださいませ。
◆大田花き 年末年始営業日程
11月18日(月) ツリー市(切り枝・根巻)
12月8日(日) 松大市(午前7時開市)
12月18日(水) 千両大市(切花市終了後、午前9時ころスタート予定)
12月19日(木) 苔末苔梅大市(鉢物市終了後、午前8時30分ころスタート予定)
12月28日(土) 止市(午前6時開市)
1月4日(土) 臨時開市(切花)(午前7時開市)
1月6日(月) 切花初市(午前7時開市、宝船出航)
1月7日(火) 鉢物初市(午前7時開市)
◆週末閑話
あー、またやってしまったみたいです。疲労骨折・・・^^;
こんだぁ右腕の尺骨という部分。右手が痛く、キーボードを打つにも影響があり、ペンや鉛筆はもっとひどい。(だから左手で書く練習をしています)
生活には暫く若干の不自由が伴いそうです。
しかし、まあこういうことがあるとさらに生活習慣を見直して、筋骨を強化しようと燃えるものですね。この週末の一大決心です。
とりあえず一回折ればその箇所は強化されるといいますから、まあこのくらいの骨折ならひと通りやればさらに丈夫になるでしょう・・・(超素人的思考)
冬本番に向け健康生活を強化して筋骨も精神も丈夫にして、仕事にもさらに情熱を持って取り組んでいきたいと思います。
それではみなさま、ごきげんよう。
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農林水産省の花き作付け統計を見て、日本の花き生産の行方が頭をよぎった日の日記
2019.06.13
こんにちは。ボンジュール内藤です。
農林水産省大臣官房統計部から平成30年産花きの作付面積、及び出荷量が発表になりました。(5月16日付)
切花は作付面積1万4,170ha、出荷量は35億3,400万本、鉢物は作付面積1,605ha、出荷量は2億960万鉢でした。
切花の出荷量についていえば、これは生産ピークである1996年の61%に当たります。96年対比で22.2億本の減少ですが、22年で約22億本減少という、実に1年で1億本ずつ出荷量が減少している計算になります。
このペースでいくと、あと6年で96年の半分まで減少すると試算されます。あるいは、高齢化等で加速度的に減少していくとすると、6年かからないかもしれません。
消費も減少していますが、マーケットサイズが半減まではいかないとなると、不足分は輸入で補うようになると想定されます。すると、輸入されない品目(季節の草花や松、千両のような季節商材など)な品薄感が強まるものと思われます。
対策としては、花き生産者さん、あるいは花き以外の生産者さんであったとしても、季節指数が高く不足感が出そうな草花などの作付けをお願いしてみるということでしょうか。本業である生産品目の圃場の脇で、あるいは繁忙期が重ならないタイミングで、相性の良い品目があれば作付けをお願いして見るといいかもしれません。実際に、水稲との組み合わせで空いている時季に稲の苗床を使って花き生産に取り組まれていらっしゃるところもあります。
千両や松のような特殊な生産品目はなかなか「ちょっと作ってください」と言えませんから、これはなかなかハードルが高くなります。オランダの花き生産ビジネスがそうしているように、日本人が出資、指導して海外に生産地を作るということもアリかもしれません。ハードルが高いことには変わりありませんが、そうでない限りは代品を提案し、マーケットに受け入れられるように推進するか、あるいは代品を用意できない場合はアーティフィシャルになっていくということもやむを得ないでしょう。
マーケットは消費側の流行で変わりますが、生産側からも変わっていく可能性があるということですね。今回の作付け統計を拝見し、どのようなことが頭をよぎりました。
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6月14日(金)朝5時15分からNHKラジオ「マイあさ!」にて、旬の花をご紹介いたします。
業務中の方、移動中の方、ベッドの中にいらっしゃる方、それぞれいらっしゃると思いますが、もしご都合が合うようでございましたら聴取していただけると幸いです。
聴き逃された場合は「らじるらじる」の「聴き逃し」コーナーから聴取可能です。
それではみなさま、ごきげんよう。
12月半ばに思う
2018.12.14
ついこの前まで、東京の気温は20度とか、なかなか寒くならないというニュースをやっているかと思ったら、昨日今日あたりはもうすっかり12月らしい寒さになりました。本日14日は風が強くて風冷え、明日15日風はないけど気温が下がり底冷えという天気予報。なかなかわかりやすい表現です。
平年と大きく異なる気象現象や異常気象などはあるものの、やはり二十四節気があるとおり、とりわけ日本では2週間ごとに着実に季節が移り変わっていくことを感じます。「ついこの前までは」と思っても、それは2週間くらい前だったのかもしれません。
二十四節気のうち今は「大雪」、22日に「冬至」を迎えます。暫く寒さが続きそうです。
寒さは苦手ですが、冬を楽しむ方法はいろいろでしょう。
今晩は、双子座流星群を見上げて冬の夜を楽しみたいと思います。
ちなみに、今年のスギ花粉は6年ぶりの大量飛散との見通しなのだそうです。今から薬を飲みつつ、戦々恐々としています。
今日のブログはいつにも増して、徒然なるままに、指が動くままに綴っただけになってしまいました。
2018年の終わりが見えてきて、プチ燃え尽き症候群です。
昨日の「今年の漢字2」を引用すれば、焦げ付き症候群です^ ^;
12月16日は千両市、苔松・苔梅大市です。
それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。
もぉ~ いーくつ寝ると~♪
2018.09.11
この歌を詠うにはまだ早いと感じる方が多いことでしょう。
お正月まで今日を含めあと113日です。
・・・なーんて思ったのには理由があります。
自宅の近所を歩いていて、千両の実がなっているのを見つけたからです。
うーん、このような光景見ると、あれ、そんなに年末も近かったか!?と年末の千両市を思い出し、あといくつ寝たらお正月だっけー、なんて考えてしまったわけです。
通常のご自宅の庭に植えられれている千両です。
葉が茶色くなっているのは「葉焼け」現象でしょう。とりわけ今年は暑くて、来る日も来る日もピーカン続き。千両の葉なら、直射日光を浴びれば、このくらい葉焼けするのは必然でしょう。
だからこそ、千両の生産者さんの圃場を訪れると、黒いネットで遮光してあります。
外からパッと見ると、中では何を作っているかわからないくらいのネットで全体が覆われています。
千両のすぐ上にあった同じく緑の色の実は南天。こちらもこれから色付きます。
南天も冬場に赤い実を付けることや、「なんてん」→「難を転じる」に通じるとして、縁起物として重宝されています。
私はこの道を通って、週を追うごとに実が赤くなるのを見て、年明けが近づくのを実感することでしょう。
番組予告「世界一のツリー」
2017.12.17
本日12月17日(日)夜11時25分~毎日テレビの番組「情熱大陸」は、番組20周年記念の1時間スペシャル版。
しかもその内容はプラントハンター西畠清順さんの世界一のクリスマスツリーを立てるプロジェクトを追います!
そのプロジェクトは神戸のメリケンパークに富山の山奥に生えるあすなろの巨木を立てるというもの。ニューヨークのロックフェラーセンターのクリスマスツリー(21-30メートルらしい)より大きいのだとか。
う~ん、今日は千両市で早起きだったり、寝ていなかったりなんて人も多いと思いますが、もし可能であれば夜11時から番組をご覧になってみてくださいませ。
私は一応アラームをセットしておこっと。
松市開催!
2017.12.10
本日12月10日は大田花きの松市でした。
セリ人は法被(はっぴ)を着用。年間のセリでもセリ人が法被を着るのは、この松市と来週の千両市と初市のときだけ。
セリ場にはお客様(買参人のみなさま)が1年の中で最も集まる日のひとつ。この時ばかりは事前にお席を決めさせていただき、混乱を未然に防ぎます。
↓決められたお席に買参番号を掲示。
台風や10月の長雨などの気候による影響、あるいは人手不足などで作業が遅れたことなどもあり、セリ分は前年よりも減少とのアナウンス。
いよいよ正月の準備ですね。
12月13日は正月事始めといい、「松迎え」「煤払い」など正月の準備を始める日とされています。松迎えとは門松用の松や正月用の薪を採りに行くことです。毎年これに間に合うよう松市が開催されるのです。
大田花き年末年始営業日
2017.11.03
大田花きの年末年始の営業日が発表されました。
11月17日(金) ツリー市(切物・枝物・根巻)
なんと今年は切り枝と根巻同時開催です!
12月10日(日) 松大市
12月17日(日) 千両市・苔梅・苔松市
12月28日(木) 鉢物止市
12月29日(金) 止市(午前6時開市)
1月3日(水) 洋花小市
1月4日(木) 休市
1月5日(金) 初市 宝船出帆
1月6日(土) 鉢物初市
早いものでいよいよ年末商戦の始まりです。
それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ♪
12月11日松市開催
2016.12.11
本日12月11日(日)、大田市場では松市が開催されました。
本日の松市と来週の千両市は、1年の中でも日曜日に開催される特例市。日頃セリではご購入されない買参人様もセリ場に大集合です。
ココで少々松のウンチクについて。
日本に自生する松は6種類。古くから馴染みのある植物で、万葉集に80回、古今和歌集には20回登場、更には古事記にも記載があります。
いまさら申し上げるまでもないかと存じますが、新年の到来を祝う植物を「献歳(けんさい)植物」といいます。松も献歳植物ですが、そのほか梅、南天、センリョウ、ユズリハ、フクジュソウなどもそれに当たります。お正月に松を飾るようになったのは平安時代末のこと。乱世が続く平安末期に、来世の救いを説く浄土宗が普及、庶民は未来に希望を持つようになり、家族に幸せをもたらしてくれる年神様を呼び込むために松を飾りました。魔除けの意味もあったようです。
では、なぜ松は祝いの木や神の依り代とされるようになったのでしょうか。
ひとつは常緑樹で通年青々として枯れないことから「栄木」として1年の繁栄を願ったたため。
また、松は林になっても密林になるほど群生しません。つまり松林は明るい。このことから、松は神の通り道と考えるようになったようです。他の樹木に比べると、寿命も比較的短い松ですから、人々はそれ自体を神様として崇めることなく、神の依り代としての意味を持たせたのです。一方でスギやヒノキ、クスノキ、ナギなどは数百年から数千年と寿命が長いことから、「神木」として崇められました。
門松を飾るようになったのは、平安時代末期の庶民文化ですが、鎌倉時代になると門松は武家社会に広がりました。武士の家では門松を「立てる」と言い、大きな枝も使うようになりました。現在の松と竹をあしらった大門松は、武家社会が魔除けの風習である大盾槍(おおだてやり、鬼退治の槍)をまねたのが起源。だからこそ、竹が鋭く切られているわけですね。
さらに江戸時代には、徳川発祥の地である三河地方から松を取り寄せ豪華な門松を飾ったと言います。そこから大名家の間で大きくて華やかな門松が流行りました。現在のデパートや企業に飾られる派手な門松の起源は江戸時代にあります。
一方で商家では比較的地味な松飾が使われました。門松発祥の地京都でも、松の枝を1本ずつ門の両脇に飾るだけが一般的。
このような感じでシンプル、質素に飾ります。庶民や商家の文化を継承した表れということですね。
松を飾る文化一つにしても、起源や文化発展の流れをこうしてみると面白いものです。
2008年のものですが、「産地うんちく探検隊」で松・千両の生産者さまはこちらからどうぞ。(動画版)
それではみなさま、良い日曜日をお過ごしくださいませ。