「香りの提案」大田花き花の生活研究所

※本ページの情報は 2006 年時点のものです。花きの香りについては文化的情報としてみなさまにご参照いただきたく、ここに調査結果をご紹介いたしますが、弊社では香りの調査事業は終了いたしました。本内容のお問い合わせにつきましては、対応いたしかねます旨、予めご了承くださいませ。

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スズラン

Category: 球根類

スズランについて
フランスでは5月1日をスズランの日’ミュゲ・デー’とし、スズランを贈り幸福を祈る習慣があります。またヨーロッパでは「スズランを贈ると良いことがある」「スズランを贈られると幸せになれる」幸福のシンボルとされています。こうした理由から、結婚式では花嫁に贈る花としても人気が高いようです。

スズランの香りとは
スズランは国産種(鈴蘭、君影草)とヨーロッパ原産種(ドイツスズラン)に分かれ、香料業界においては花が大きく香りも強いドイツスズランが用いられています。
バラ、ジャスミンとならんで、三大フローラルノートと呼ばれるスズランの香りは、ややグリーンを帯びた透明感のある香りが特徴です。

スズランの香りの活用法
スズランの香りは、作業ミスを減らし疲れにくくする効果があることが最近の研究により分かっています。長時間パソコンに向かう仕事などでは、香りを嗅ぐことによって疲れを緩和させる作用が期待出来ます。オフィスのデスクで試してみてはいかがでしょうか。

市場では夏場を除いてほぼ一年中出荷可能ですが、最も出荷量が増えるのは季咲きの時期である5月~6月頃です。主に長野県や北海道の生産地から出荷があります。いずれの県もスズランとゆかりの深い地域です。
長野県の入笠山は本州で最大のスズラン群生地として知られており、また北海道の平取芽生(びらとりがせい)にあるスズラン群生地は、国内最大の規模を誇ります。
スズランのシーズンには是非、国内有数の名所に足を運んでみるのも良いと思います。

ヒヤシンス

Category: 球根類

                         

ヒヤシンスについて

年内~春先にかけて咲き、爽やかな香りを放つヒヤシンス。
和名では「風信子」や「飛信子」といいます。香りが風に運ばれてくることから名付けられたといいます。

ヒヤシンスの香りとは

ヒヤシンスの香りは「グリーンノート」と呼ばれる青葉の香りを思わせる爽やかな香りが特徴となっています。
これはフェニルアセトアルデヒドと呼ばれる芳香成分が含まれているためです。フェニルアセトアルデヒドはヒヤシンスの香りに代表されることから別名「ヒヤシンスアルデヒド」とも呼ばれ、フレグランスの世界では
グリーンノートを作るための主要成分になります。

ヒヤシンスの香りの活用法

ヒヤシンスを使った香りのブーケ

ヒヤシンスの香りと相性の良い芳香花を組み合わせて、香りのブーケを作ることが出来ます。ヒヤシンスの重厚感のある香りは単体では強く感じますが、他の芳香花と組み合わせることでブーケ全体の香りを深めたり、香りに奥行きを持たせたりする効果があります。

ヒヤシンスの香りと相性の良い芳香花

(上記画像:左からチューリップ、沈丁花、バラ、ジャスミン、ミント)

(香りのブーケ作成例)

ヒヤシンスの歴史、系統について

ヒヤシンスは、ユリ科の球根性多年草です。
原産地は地中海に面したシリア、 トルコ、ギリシャあたりと考えられており、同じ属の仲間は主に地中海沿岸~中央アジアに30種ほどが知られています。
現在流通している系統は「ロ ーマンヒヤシンス」と「ダッチヒヤシンス」という2つのに大きく分けられます。切り花用園芸品種としては、ダッチヒヤシンスが主に栽培されています。花が大きく密に咲いて美しいダッチヒヤシンスは、オランダやフランスで改良を経てたくさんの品種バリエーションが生まれました。

ヒヤシンスをきれいに咲かせるためのコツ

オランダ産の切ヒヤシンスの茎の根元を見ると、先の方が黄色っぽく色づいていますが
この部分は、球根を機械でくり貫いたときに残った球根の一部です。ヒヤシンスは球根の中に栄養分を持っているため、この部分はハサミで切り落とさずに付けておくようにします。栄養分を残しておくことで、切花でも上の方のつぼみまで開花し、花を長く楽しむことが出来ます。

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