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お彼岸てナニ?お供えする花に決まり事ってあるの??

2015.09.18

本日、市場では秋の彼岸で最大の繁忙日を迎えました。入荷量は最多ですが、生憎の大雨やらサンダーやらで昨晩から市場は大混雑です。

 

さて、これまでお彼岸のあれこれについては、何度もご紹介させていただいてはおりますが、改めまして。

 

彼岸」とは仏教用語で「向こう岸」の意味で、「仏の悟りの世界」を指します。これに対して「こちらの岸」は「此岸(しがん)」と言います。つまり現世のこと。

なぜ、年に2回あるのか。

昼と夜の長さがほぼ同じ日(春分と秋分)が年に2回あるからです。

極楽浄土は15万億土の西にあると言われ、春分・秋分の日は真東から出た太陽が真西に沈み、現世(此岸)が最も極楽浄土(彼岸)に近づく日とされています。従って、魂が迷わず極楽に行けると考えられたため、墓参り等を行い、祖霊を敬うという慣習が生まれました。

ちょうど農作業の開始時期でもあるので、農作を祈ってご先祖様を祀る意味合いもあります。

 

お彼岸は、お中日(3月21日と9月23日)とした前後3日の、合計7日。

9月の彼岸は入りが20日、明けが26日となります。これは閏年を除き、毎年同じ日めぐりです。

 

では、お彼岸にお墓や仏壇など、仏様にお供えする花に決まり事はあるのでしょうか。

仏様にお供えする花を「仏花」(ぶっか)といいますが、これに細かいルールやタブーはありません。しかし、お供えする花は生花と決まっています。

生花には命があるからです。

命の備わった花を見て、命の尊さや生きていることへの感謝の気持ちで手を合わせることが大切だからです。

また、仏花は仏様の慈悲を表すので、仏様へのお供えでありながらも、花は私たちの方に向けてお供えするのが一般的です。

 

人はなぜ、亡くなった人を「向こう岸」にお送りしてからも祖先を思い出し、供養をしたり花を手向けたりするのでしょうか。

それは、八百万の神を信仰してきた日本人は、花には精霊が宿っていて、祖霊を鎮魂、また甦らせる力があると考えてきたからです。

正月の松や竹など、神の依り代と呼ばれるものが象徴的ですが、そればかりではなく、あらゆる花(もちろん野に咲く花でさえも!)に神が宿り、人が祖霊と交信するツールと考えられてきたからではないでしょうか。

だからこそ、お盆、お彼岸、正月など、大切なときには花を通して向こう岸のそれに語りかけ、冥福を祈り、また現世での幸せを祈っていたのだと思います。

花は、昔から彼岸と此岸をつなぐ欠かせないものだったのですね。

 

お彼岸ネタは次回へ続きます。

 

 

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