花研コーヒーブレイク
瞳とアイリスとの不思議な関係?!
2015.03.20
花粉症の季節で、目薬を差す機会が増える方もいらっしゃるだろう。薬局で数多く販売されている中、目薬で商品名「アイリス」というのがある。
この商品名は、瞳の中にある虹彩を英語でアイリス(iris)と呼ぶことに由来するものと思う。(たぶんネ)
それにしても、なぜ瞳の中にある虹彩(iris)と花のアイリス(iris)が同じ名前なのか、ずっと不思議に思いつつも調べることを後回しにしていた。そして、偶然だろうくらいにタカをくくってしまっていた。それは無意識のうちに自分の身体的特徴を中心に考えていたから。私たちの目は一般的には黒系。花のアイリスとはなかなか接点を見出すのが難しそうだから・・・と。
しかし、irisはそもそも英語。その単語を考えた人の目は黒ではないだろうと思ったら、アイリスとの接点が急に見えてきた。そこで、数年にわたる素朴な疑問を解き明かすべく、重い腰を上げてやっと調べてみた。・・・というか、腰を上げずにネットの前に座って調べてみた。
わかりました。
irisの意味。名詞に限っては以下の通り。
①(眼球の)虹彩
②(花の)アイリス、アヤメ
③淡紫色、淡藍色
④(Irisとして)イリス、虹の女神
(以上、www.alc.co.jp)
そして次に①の虹彩irisの語源を調べる。
虹彩は目の色の付いた部分で、虹彩の働きによって光の入る量を調整する。いわば、カメラの絞りに相当する機能を持つ。ヒトの場合は虹彩の模様が指紋のように一人ひとり異なるため、個人認証にも使われる(虹彩認証)。
以上、wikipedia抜粋。
ここからは想像に難くないので、推測になってしまうが、虹彩が持つ虹のような透明感と印象からirisと名付けられたのではないか。(ま、②が先で②の意味からという可能性も捨てきれない)
ちなみに、英語のほかに、ドイツ語やオランダ語でも同様の表現をするため、江戸時代に新・解体新書でirisの名が登場した際、杉田玄白の弟子が「虹彩」と名付けたのだとか。つまり、irisから虹彩という言葉が生まれた。
では②の花のアイリス(iris)はどうでしょう。
こちらはギリシャ神話やローマ神話に出てくる虹の女神イリスに因んでいる。それぞれにストーリーは微妙に異なるが、”おモテになる”イリスが自ら身を引く際、大空を渡る虹の女神に返信し、その下にはアイリスのきれいな花が咲いていたというありがちな恋愛ストーリー。
ヨーロッパではアイリスの咲く5-6月は、ちょうどパラパラと雨が降ってはすぐ晴れて、虹を見る機会が多い季節。そのような気候風土からこの神話が生まれたのかも。
次③。
①や②の色からこのような意味を持つようになった。(たぶんネ)
最後に④。
これが大元。
つまり、虹彩のirisも花のirisも「おモテになる虹の女神様」に由来しているワケ。ちょっと自分的トリビア。なんかオモシロイ。