OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

スイートピー on the line

2015.02.16

スイートピー、個人的には好みの花です。

だからこそ気になったのか、最近実需者の方からスイートピーの販売に対して色々とご意見を伺うようになり、少し不安を感じています。(具体的な内容はここでは控えさせていただくとして)

では、スイートピーのここ10年の取引データはどのようになっているでしょうか。(「ここほれわんわん」内花研カレンダーより、以下のバブルチャートを抜粋しました)

 

わんわん会員様にはおなじみのチャートですが、簡単に説明しますと、これは大田花きにおける過去10年間の取引実績を可視化したものです。

縦軸:単価の推移を示します。上に行くほど上昇傾向、下に行くほど下落傾向。

横軸:取引数量の推移を示します。右に行くほど増加傾向、左に行くほど減少傾向。

(赤い大きなバブルが年間実績の傾向を示し、小さいバブルは月別の結果を示しています)

つまり!

すごく簡単に申しますと、右上にプロットしてあれば単価も上昇傾向、数量も増えている、伸び筋の品目であるということです。

逆に、左下にあれば過去10年間で単価も下がり、取引数量も減ってしまい、近いうちに何とかしなければいけないということを示しています。このエリアに入ってきたら、もうライバルは同じ品目の他産地ではありません。むしろ他産地と手を組んで、その品目のプロモーションを手掛けなければいけないステージに来ています。

 

スイートピーはどこにあるか・・・だいぶ危険なゾーンに片足を踏み入れています。左側の上から下に移動していく途中の、まさにON THE LINEにあるのです。

スイートピーも最初は右上にあった花だったと思います。それがだんだん左に移動して、そのまま下に落ち始めてきてしまっている。スイートピーの生産や販売に長く携わっていらっしゃる方でしたら、このようなチャートを見なくても肌で感じていらっしゃることかもしれません。

 

そこで! スイートピー生産者の皆様におかれましては、問題が大きくなる前に一度ヒアリング調査などを実施されることをお勧めします。何か問題が見えてきたら、卸売市場や仲卸各社様と何か新しい取組みを行う必要があるかもしれません。特に問題なく、人気の花という意見が集まれば、それが最も良いことですし、たとえそうであったとしてもヒアリング調査に無駄はないと思います。

国民的知名度が高くても、左下に落ちて長い間販売に苦しんでいる品目はたくさんあります。スイートピーはそうなる前に、何とかしたいのです。ここは早め早めの政策が肝心。まずは、仲卸さんや小売店さんなど皆様の商品をご購入くださるお得意様に率直なご意見を聞いてみてください。

本当に売れなくなってからでは大変。解決するなら今のうちです!

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