花研コーヒーブレイク
まいにち「えだもの」
2025.04.22
こんにちは。みんなの花研ひろばの一研究員です。
当ブログに「枝物」というカテゴリーを新設してから、2日に1回は「枝物」に関するトピックスをご紹介しているように思います。決して意図的にではなくて、結果論にすぎないのですが、きっと生花店と営む方やデザイナーさんでも枝物ニーズの高まりを感じて、共感してくださる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、今日のトピックスもはやり「枝」。枝物出荷に関する新刊本の紹介です。
農文協さんから出版された『ナタ1本で始める「里山林業」』。著者は津布久隆(つぶく・たかし)氏。(略歴は書籍巻末をご覧ください。林業のプロフェッショナルです)
「月3万円の稼ぎをうむ里山林業ガイド」との副題があります。「里山林業」とは、山に自生する植物、つまり生産するのではなく、今ある山林から宝を掘り出して(切り出して)稼ぎを生みましょうという、山採りスタイルの経営のススメです。必要な道具はナタ1本。農薬も肥料もいりません。必要なのはその人の感性と観察力。57品目の売れる枝物リストから出荷の実際、多様な販路までが紹介されています。
章立ては以下の通り。
第1章 里山林業の1年
第2章 こんな枝や植物が売れる
第3章 里山林業の実際
第4章 いろいろあるぞ 天然枝物の売り方
第5章 枝物採取のための山づくり
章の合間にあるミニコラムにはフジとクズの巻き方の違い(見分け方)や触るな危険植物などの豆知識が紹介されていたり、巻末には森林や里山について各地域協議会の連絡先一覧もあり、全ページにおいて好奇心100%で読破できるような内容です。
そしてこのような山採りのススメ系の書籍に求めていたのは、他人の山に許可なく入ることは違法ですよという注意喚起。
確認してみたら、さすがきちんと書いてありました。他人の山に許可なく入る、あるいは私有地に限らず国や県が所有する山林にも許可なく入ることは、植物採取の有無に限らず軽犯罪法違反に当たるので注意しましょうねとあります。
これは「ナタ1本ではじめる山採りのすべて」ですな。 B5判、全144ページ、ほとんどのページがカラーです。
案の定、評価高め。納得です。
ご紹介まで。
それではみなさま、ごきげんよう。