花研コーヒーブレイク
栽培哲学
2025.02.26
こんにちは。花研の一研究員です。
花を栽培し、販売するということにおいて、どのような品目品種を選択するのはとても重要なポイントです。かくいうわたくしどもも、花のトレンドセミナーなどでトレンドを軸にした品目品種の選定を提案しております。しかし、その経済的目線だけでマーケットは決まりません。ベーシックな経済学では需要と供給という二つの関係性で決まるものとされています。ある種の合理性があるというものです。
最近は行動経済学といって、必ずしも合理的理由だけで買い手は選んでいないということが盛んに研究されていますし、ノーベル経済学賞なども行動経済学分野から多数選出されています。たとえば、花卉を生産される人は、どのような理由やお考えで品目品種を選択して、商品出荷されているのでしょうか。売れ筋だからか、作りやすいからか、歴史的な経緯があってか、あるいはそのほかの理由か。
ここにその理由を示す一つの展示がありましたのでご紹介します。なるほど、そうなのかと思わせるもので、ここでも経済合理性というよりも、人間心理によるところが多分にあるということを示すテキストが確認できます。むしろ哲学。
大田市場花き部の2階中央通路です。ご参考まで。徳島県のシンビジウム展示の様子↓
一見、いつもの展示の様子と同じなのですが、脇に添えられたPOPの内容に価値ありなのです。
生産者様の哲学にも思える一言が添えられていいます。
こうして拝見していると、なぜ今ここにこのような素晴らしいシンビジウムが存在しているのかが伝わってきます。このような方たちが、POPにあるような哲学をもって生産してくださっているからなのだと。
品種の説明もありました。
シラサギに見えてきました。
花を見つめるとき、生産者さんの背景や哲学にもご注目いただければと思います。
それではみなさま、ごきげんよう。