OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

(食料の)個包装のは世界との隔たりをなくす!?

2025.01.07

こんにちは。花研の一研究員です。

本日は人日(じんじつ)の節句で七草がゆの日。

食べ物に因んで、食料の個包装で気づいたことをちょこっと取り上げてみたいと思います。

 

あちこちの出先で地域のお土産を見るのが好きです。お土産といってもたいがいはお菓子。その中でも特に個包装され、1箱あたり入り数の多いお土産に興味があります。コスパもいいですしね。

 

いったい全体いつからこんなに個包装で、入り数の多いお土産が増えたのでしょうか。ここまで個包装が成熟した社会経済も、現時点では日本ならではないかと思います。あまり観光地化されていない国や、経済の発展がまだまだこれからという国に観光に行きますと、個包装が極めて少ない。というか見つけるのが至難の業。子方があったら、あれもこれも買って帰るのにな~と思うことがよくあります。

むしろ、成熟しすぎたニッポン個包装社会は、個包装しないエコパな「赤福」を見習うべきではないでしょうか・・・などと眉間にしわを寄せてもナニなので、個包装成熟社会であるニッポンをいつも楽しんでいます。

 

そんなことを考えながら選んだローカルなお土産はこちら。

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樹氷ロマン(山形蔵王をイメージ)というミニウェハースの個包装と玉こん(玉こんといえば山形!)の個包装です。→ゆで卵ちゃうで。

樹氷ロマンはもっと大きかったのです。この4倍くらいありました。長方形だったのに、いまや2.5cm角の正方形に。これぞ個包装社会ニッポンが生み出した名品です。

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さらには玉こんにゃくまでお土産であちこちにお渡しできるように個包装されているのですよ。これは、ほぼ発明品。発明品に限りなく近いですよ。

山形は玉こんがとても有名です。過去にこちらのブログでお店で食べられる玉こんをご紹介していますが、これが個包装されると写真のようになるわけです。スゴイ進化です。山形の郷土料理と言っていい食品で、おでんに入っているようなone of them ではありません。

軽食屋さん、飲み屋さんでは一つのメニューとしてお品書きに独り立ちして書かれていますし、お祭りではこれだけを出す屋台がいくつも出ます。それぐらい地元では人気の高い郷土食、あるいはソウルフードといえます。

 

今まで見かけたお土産用の玉こんは、串にささった状態、もしくは味付済みで大袋にどさっと入った商品だったと思います。その大袋はたくさん食べることができるのでとてもイイのですが、汁がありますので家に帰ってからタッパーなどにあける必要があります。つまり帰宅するまで我慢しないといけません。山形からの帰りの新幹線内でこらえきれず開封してもいいのですが、米沢と福島の揺れやすい区間では袋から汁がこぼれそうです。10個食べきれずに、残った玉こんと汁をどうしようか問題にもぶち当たります。

 

今回お土産屋さんで見つけた個包装の玉こんであれば、お土産としてちょっとずつみなさんに配ってご賞味いただくこともできそうですし、自分用に帰りの新幹線で味わいつつ、遠く離れつつある山形の郷愁に浸りたいという需要も満たせます。ひょっとすると海外需要、それぞれの御国に持って帰りたいという新しい需要も取り込んでいる可能性も高い(※輸出できるのかどうかは知りませんよ)のではないかと思しき候。これまでの常識を変えた商品だと思います。だからニアリー発明品。

 

この度ご紹介したような小さくて手が込んだものは実に日本的です。

例えば根付という小さなキーフォルダーのようなものが古くからあります。江戸時代の細工物はびっくりするような細やかな彫物がツゲや象牙を材料に展開していて世界中にマニアがいるそうです。時代は下って昭和にはキン肉マン消しゴム、平成には海洋堂の食玩そして令和にはガチャポン。小さくて細工してあるオモチャはいつの時代も日本らしく人気です。

食の世界でもそういうことで個包装が発展しているのではないかと思います。個包装で一口だけのお土産には世界マーケットという可能性があると思います。ワンカップが日本中から世界中に日本酒を広めたように(おそらく、ですが)日本中の一口郷土食は個包装化で世界に届くな・・・そう思った次第です。

ワンダフル・ニッポン!

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

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