OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

セッカケイトウと田名網敬一氏

2024.09.03

花研の一研究員です。

セッカケイトウの昭和レトロ感がたまりません。色といい形といい存在感がすごいのです。

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もうこの時期、セッカケイトウのメートルものを飾ったら、対抗する存在感はアルゼンチンの広大な平原を想起させるパンパスグラスぐらいでないかと思うくらいの存在感に圧倒されています。

 

ところで、セッカケイトウを撮影してまじまじと見ていたら、ある芸術家を思い出しました。正確にはつい先日のNHK日曜美術館か何かで特集をしていたのですが、芸術家は田名網敬一(たなあみ・けいいち)氏。イラストレーター、装丁など実業務も手掛ける大変素晴らしいグラフィックデザイナーで、惜しいことについ先月お亡くなりになりました。

その番組によるとちょうど国立新美術館で田名網氏の展覧会を開催中とのことでした。

展示会についてはこちらをどうぞ。この人の作品にはニワトリが印象的に配置されているそうです。ニワトリは炎のメタファーで、田名網氏が幼少期に体験した空襲が多くの作品のモチーフになっているそうです。ケイトウもその名のとおり、鶏頭、つまりニワトリの頭ですから、ニワトリが多数登場する作品とケイトウは容易に連想されるものです。

 

とはいえ現物のセッカケイトウもまた素晴らしく、田名網氏の作品に勝るとも劣らない立派なアイテムかと思います。セッカケイトウは色が複数あり、原色的なビビッドなものから、アンティーク系のニュアンスカラーまで色とりどり。更に石化したひだひだの陰影がより目に留まります。自然の造形とは思えないぐらいの構造をしているように思います。

 

ということでどちらが上も下もありませんが、この時期の大きなセッカケイトウと田名網敬一氏の作品がもれなく観賞できる展覧会、この秋ならではのコララボレーションかと思いましたよ。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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