花研コーヒーブレイク
北米では花の生産者が増加中!
2024.05.15
花研の一構成員です。
いつものように花業界の愛すべきメルマガ「フローラルデイリー」の記事タイトルだけをちらちらと眺めていたら、「スローフラワーソサイエティ10周年記念」という記事がありました。
北米の国産切花の割合は日本とは真逆で、国産が20%のようです。日本は国産が約75%、輸入切花が25%です。
地産地消やカーボンフットプリントなどの社会動向を背景に、国産の花を見直す活動、それが北米のスローフラワーソサエティの団体の主旨なんだと思いますが、それが10周年を迎えたとのこと。記事内では、10年経ったけど国産の割合は増加していないようなことを書いてあるのです。
しかし実質的には同でしょうか。USDAの農業センサスという北米の農業に関する統計調査があり、2024年の年頭に2022年までのデータが公開されました。その資料によると、少なくとも切花の生産者は2017年vs2022年比では、2022年に件数も売上も増えているようです。とすると、国産のシェアが上がらないというのは、北米全体の需要が拡大していて、分母が大きくなっているので、国内切花の出荷量が増えても尚シェアが上っていないということだろうと推測されます。
なるほど、国内生産者さんも頑張っているけど、中南米の切花生産も頑張って作って輸出されているということですね。つまりマーケット自体は活性化し、みなさんがwin-winの右肩上がりの状況にあるのだと想像しています。
北米国内の生産者さんは、ご自宅の庭で育つような(・・・とはいえ庭が日本の庭の規模ではないのですが)一年草を主に育てていて、南米からは主にキク・バラ・カーネーションなどの大品目が来るようですから棲み分けがあるのですね。全体のパイにおけるシェアだけで語ると、見落としてしまうこともあるように思います。
以前から小欄でも書いているとおり、日本でもガーデニング素材風の草花が切花素材として人気が高まっています。北米のトレンドも似たようなところにあるようなので引き続きウォッチしておきたいと思います。
それではみなさま、ごきげんよう。