花研コーヒーブレイク
多彩であること
2013.12.27
最近、意識的に「多彩である」ように心がけています。「多才」ではありませんよ。無理だし(^_^;)
「多妻」でもない。こちらもあらゆる理由により無理。
何かの選択をする際や何か理由付けをする際に、多彩であることを大きな要素の一つとしています。
加齢とともに失われていく創造性や奇抜さ(ま、最初からあまりないけど、さらに低迷していく感じ)。アウトプットしたものを振り返ると、何かリズム感とか躍動感というのも失っているような気がします。そこで“多彩”性を取り入れて、意識的に脳を刺激していこうと思うのです。
単調な刺激は、脳によくありません。すぐに慣れて、そこに安住しようとしてしまいます。すると、新しい発想や創造力は生まれにくくなります。
単調な仕事に慣れてしまうと、思考力が衰えたり考えることを忘れてしまったりすることもあります。老化も早いでしょうし、“つまらない”と認識すると生活態度やコミュニケーション能力にも良くない影響があるかもしれません。最後には脳が創造活動を停止するかもしれません。
「モノトーンな人生」とか「カラフルな人生」などと表現することがあります。モノトーンはファッションではカッコいいと思いますが、脳への刺激としてはカラフルな方がいいでしょう。脳が活性化されるからです。
何かの講習会で、ノートに書き込みをしたりメモをとるときでさえも、何色ものペンをカラフルに使うと良いとアドバイスされました。そのカラフルなノートを見ただけで、脳が活性化されるのだと。・・・だからたとえ無意味にでもカラフルにした方が脳にいいのだとか。
毎日身に着ける洋服も選ぶのが面倒に思う人もいらっしゃるかもしれません。「もう毎日同じでいい!」と投げ出したくなるという話もよく聞きます。これも効率の点からいけばいいと思います。 しかし、脳への刺激は減るでしょう。日々の服装もいつも違うものを着用しようと心がけることが、多少なりとも脳の刺激になっていると実感します。同じものを着て人に指を指されるのを気にするのではなく、自分自身のために日々違うものを着ようと心がけるのです。
食べるものも一緒かもしれません。視覚や嗅覚、味覚で多彩を楽しむ。料理という行為も脳にいいようです。お昼ごはんはほぼ毎日納豆ご飯ですが・・・(^_^;)、本当は多彩な方がいいのだと自戒しています。
お花屋さんの売り場は「多彩」の最たる例といえます。観賞用に作られた色・形の異なったものが、その場に何十種類も並べられていて、それらを一目で見ることができるわけですから、これは脳に良い刺激でしょう。お花屋さんに入ると明るい気持ちになるのは、そのためもあるかもしれません。
またまた脳科学者茂木健一郎先生とプラントハンター西畠清順さんの対談の話になりますが、西畠さんは現在開発中のある商業施設の屋上緑化を任されているそうです。その屋上庭園の街路樹として提案した木は、全て異なる品目だとおしゃっていました。
それを受けて、茂木先生「色々なものが混じっていることが脳にいい。多彩なものがそこにあることが大事」とおっしゃっていました。
何においてもきっとそうなのでしょう。
「人は直線の中だけでは生きていけず、死んでしまう。だから直線ばかりで構成された建物の中は良くない。仕事の効率も下がる。
だからこそ植物を置くと良い」という話を聞きます。
以前は、この話を直線という無機質な要素が精神的に良い影響を与えないのかなと思っていました。しかし、最近は解釈が変わり、目の前の要素がひとつであることが問題なのではないかと考えるようになりました。つまり直線が悪いのではなく、要素がひとつしかないことがいけないのではないかと。直線だけでも、曲線だけでも良くない。ここでもまた、色々な要素が混じっていることが脳の活性化や精神の安定・向上に繋がるのではないかと考えています。
で、そのことを茂木先生に伺いたかったのですが、質問コーナーで茂木先生に指名してもらった時には、伺いたいことがたくさんありすぎて血迷ってしまい、結果最もしょーもない質問をしてしまいました・・・激しく後悔。せっかくのチャンスだったのに、ホントだめネー(*-*)。
ま、そこは気を取り直して、つまり人の脳には広くあらゆる刺激を与え、多彩な要素を取り入れることが好ましく、そのことで良いパフォーマンスを引き出せるのではないかと思っているのです。
好奇心旺盛でいつも新しい刺激を受けている高齢者がすこぶる若く見えるのは(そして実際に脳年齢も若いのだと思いますが)、そういうことなのでしょう。
個人だけの話ではなく組織論にも然りで、ひとつの組織にも多彩な人たちがいた方がいいとはよく言われることです。
これからも是非、要素が多彩であることを意識的に、且つ積極的に取り入れていきたいと思います。
豊かな選択をして、よりカラフルに生きてみたいものですね。
※明日28日は花研はお休みさせていただき、年末は29日のお昼まで営業いたします。