花研コーヒーブレイク
香らないバラ
2013.11.18
バラの魅力のひとつである「香り」。バラから香りを抜いてしまうと魅力は半減してしまうでしょう。
しかしバラの中には、「君には香りなんてもんはいらない!」と、私たちに思わせるほど、クールで男らしいバラがあります。
そのひとつが「モンド」。
「モンドセレクション」のモンドから採用したそうなのですが、このモンドという音を聞いて、別のものを思い浮かべたのが、花研ブログ非公式顧問のシンヤ君です。
以下、シンヤ君からの話題提供。
モンドの名で思い浮かべたのは「主水」(もんどう)。
ドラマ必殺仕事人に出てくる中村主水です。
主水キャラを言えば、首に巻いた襟巻きと仕込み刀が唯一の飾り。奉行所では「中村さんっ、もうついてこないで下さい。あなたはシミですよ」と田中様に馬鹿にされ、召し捕るものは招福ネコ。
家に帰れば「ムコ殿!まぁッ!みっともない!!これでは表も歩けやしない。」とイビられる。
しかし、その正体は超一流の剣技の達人。
この主水のイメージと男らしさが被るクールなバラこそモンド」。
ピンクのハイブリットティーローズで半剣弁・多弁品種です。
最近では少なくなった純ピンクの多弁品種で花弁の質も良好、また花弁の巻きに特徴があり、中心で2~3周の渦を生じることがあります。
そして、このバラの特徴のひとつが香りの薄さ、静岡バラ展示の香り調査でも、満開の状態でほとんど無香。
赤バラの人気品種「サムライ」も微香品種ですが、サムライやモンドという男らしくてカッコイイ名前の薔薇に香りは必要ないのかもしれません。
<モンド>