OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

花き業界経済対策案

2024.02.27

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

 

先日小欄で一世帯当たりの花き消費額の減少についてご紹介させていただきました。

花きの消費低迷には何が影響するのかという観点から考えると、ひとつに供給量の不足があります。昨今の相場高、単価高はそもそもは需給バランスの崩れによるものです。

 

花きの供給が減り、需要を充分に満たしていないため卸売単価、小売単価ともにここ3年間上昇基調です。単価が上がり過ぎると、どこかの時点で需要が減ります。需要が縮小する状態です。経済の教科書に書いてある理論です。ただし購買力が上っている状況であれば価格上昇を吸収できるのですが、購買力が上らないうちに単価が上がると、購入できる人が限られ、結果購買力が下がるのです。つまり一部の人だけが買う高級品になってしまうということです。

 

牛乳が一本300円なら今の消費量が維持されるが600円ならどうか、いつも買っている人なら店頭で購入を躊躇する人も多いのではないでしょうか。しかし収入がそれ以上に上がっていれば、躊躇わずに買う人も多いでしょう。

 

さて現在の日本における花き産業の方向性として、国産・輸入の両方における供給を増やすことにどれだけ意識が向けられているのか、再確認しておくべきかと思います。

国内生産においては様々な手立てがあります。生産にまつわる様々な課題を解決しながら生産される方が増えるように働きかる。例えば、休日がきちんと休める体制だったり、休憩施設が十分であることや、多収性で歩留まりの良い品種を作付けていただく、収穫量が増える技術を導入していただく、たくさん栽培してもワークライフバランスを考え、少しでも手間のかからない方法を共有するなど・・・生産者がたくさん作れば作った分だけ儲かるマーケットをマッチメイクする。

 

 

いろいろとあるのですが、たくさん作ることに対して直接的な支援がどれだけあるだろうじゃと思います。食料品であれば国民が安定的に食べることができる食料供給が命題であり、例えばそのための指定野菜制度があります。最近話題になっているブロッコリーがその一つです(2026年から)。

 

花は俎上にはありませんが、需要のある商品をたくさん作ることでマーケットが拡大するのが経済原則。とすれば需要がある商品をブロッコリーのように特定し、生産振興を促す支援策が構築できればいいのかなあと思ったりして。露地の枝物であれば市場目線では供給、地域経済目線では耕作放棄地の回復という効果も期待できますし、地方行政移住政策からすると、週末2拠点生活のアクティビティになりうるかも。

 

国内の切花生産は毎年1億本ずつ減少し続け26年。回復プランは机上の計算ではなんともなりませんが、ひとまず。

 

【国内の切花出荷量と生産面積推移】データ元:農林水産省

出荷量ピークは1996年の約57.6億本。以来26年で26.2億本減少して、現在は約31.4億本。96年の54.5%。

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それではみなさま、ごきげんよう。

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