OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

花き業界の体質◎

2023.09.13

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

 

もう2年くらい前に読んだ本ですが、『日本人の体質』(奥田昌子先生著)という本には、日本人のコホート研究に基づく健康と食事法が提言されています。いわゆる健康本と呼ばれるものは巷に溢れていますが、その多くが海外の研究者が書いたものや、海外セレブの個人的なダイエット体験談に基づくものだったりするわけです。

 

つまりそれが日本人に当てはまるかどうかというと、そういうことでもなかったりするようです。しかし、ダイエットのことなら藁をも掴む症候群のアタクシ的には(いや、しかし百戦錬磨で、もはやどのようなダイエット商品にもなびきませんから営業してもムダです)、海外発のダイエットセオリーは人類に共通することではないかと信じきってしまうのです。活字になっていたりするとなおさらね。

 

いやちゃうのよ、実はね、というのがこの本の立ち位置。そういうのって人種差があるから、日本人が欧米人と同じ健康法を取り入れると、むしろ逆効果ということさえあるのよ~と警鐘を鳴らしてくれます。例えば「日本人は炭水化物を控えてはいけない」とか、「日本人がオリーブオイルを摂りすぎるとよくないよ」とかね。巷の健康本とは逆説的に健康を指南してくださっているのです。細かい内容はこの場で思い出せませんが、日本人にとってのタバコはどうとか、お酒はどうとか、まあそういうことです。あとは、もしご興味がありましたらその本を読んでいただければと思います。

 

さて、日本人に体質があるように、日本の花き業界にも体質があるように思います。

花き業界のABC講座でよくお話をさせていただくのですが、花きと他の生鮮品の大きな構造上の違いの一つに、ご出荷者さまの構成比があります。

 

例えば、農林水産省が発表しているデータをまとめますと、次のようになります。(令和4年12月時点;調査令和2年度金額ベース)

(まとめ、グラフ作成:株式会社 大田花き花の生活研究所)

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青果と大きく異なる点としては、なんといっても個人生産者さまが多いことです。花は全体のうちの約4割が個人生産者さまで、農協系統団体もほぼ4割、輸入商社さまが10%で、この3大出荷者で花き出荷の9割を占めています。

一方、青果の出荷者様の構成を見ますと農協さんがほぼ6割を占めているので、いかに青果が量の世界であるかとを垣間見ることができます。

ついでに水産と食肉も発表されていますので、まとめますとこんな感じ。

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花きの場合は、量がものをいうケースと少量多品種が望まれるケースと両方ある取引業界であり、少量であっても面白いもの、個性的なもの、これまでに誰も見たことがなかった新しいものというのもまた評価される確固としたステージがあるのです。全体的には出荷量・生産量が減少している状況下にありながらも、右肩上がりに取扱いが増えるヒット商品が生まれることがあります。ヒットの理由は様々ですが、その背景には、日本の花き業界の出荷者構成などの体質が一つ挙げられるのではないでしょうか。

 

ヒット商品が生まれる度に、花き産業の光明を感じます。マーケットサイズ自体が縮小したとしても、未来に伸びていく筋はいくつもあるように思います。日本の花き業界の個性を生かし、これからも生活者に楽しんでいただける花きをお届けしたいと思います。

(なんだか今日はいろいろ割愛しすぎてわかりにくくなってしまったかな。すみません。詳細はまた機会がありましたら)

 

どのような品目がヒットしているか、販売上向きかは『フラワービジネスノート2024』Data17-18でご確認いただけます。

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それではみなさま、ごきげんよう。

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