OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

ホルモンは捨てるものか

2013.07.05

 

水揚げの伝道師薄木先生の講習会後に、植物ホルモンについて考えてみる。

現在わかっている植物ホルモンは6種類程度。エチレンといえば、代表的な植物ホルモンのひとつで、花持ちを悪くさせることから、エチレンから如何に遠ざけたり、感度を下げたりするかが花持ち改善の課題。

とはいえ、植物ホルモンは決して悪物ではなく、今やその多くは植物から単離されて、工業的に大量生産し、農薬の一種として販売されている。

ホオズキを赤くするのに使わるのも植物ホルモンの一種。多くは植物の生長をコントロールするのに多用される。

 

植物ホルモンのひとつであるジベレリンは茎や根を伸ばす作用のある植物ホルモンだが、これは植物ホルモンの中で唯一日本人によって発見されたもの。

これが単離されて農薬として活躍するのは、アルストロメリアやグロリオサ、スイセンなどの葉が黄化しやすい(クロロフィルが減少して黄色くなる)ものなどに使われるとき。黄化を抑えることができる。

 

そもそもなぜ植物はホルモンなんてものを出すんだ・・・人間も出すし、生きとし生けるものはホルモンを出すものなのか。そもそもは動物ホルモンの定義を植物に置き換えてこう呼ばれるようになったようだが・・・なんて考えていたら、ここでいつもの通り思考があらぬ方向に走り始める。

 

う~ん、人間や植物が出す目に見えない刺激素をホルモンという・・・では、焼き肉屋さんで食べられるホルモンはなぜ「ホルモン」というのか?

なんだかそのホルモンと違うような気がするが、と悶々と考え始めてしまった。

 

すると、花研を通りがかった旅人が教えてくれた。

「ホルモンは“放る物”→“ほうるもん”からきているんだよ」

 

「ホッ、本当ですか!?」∑(゚□゚;)ガーン

とくに関西では「捨てる」を「放る」という。ちなみに群馬は「ぶちゃる」。「コレぶちゃっていい?」などと使う。

臓物は食べずに捨てるもの→放る物→放るもん→ホルモンとなった。(群馬でこの料理が生まれていたら「ブチャルモン」という名前になっていたんやろな)

大阪のレストランで、日々捨てていた臓物をもったいないから何か料理にできないかと考えた「ホルモン料理」に由来する・・・というのが一説。

 

一方、動物や植物のホルモンは「刺激する」を意味するギリシャ語のhormao(ホルマオ)からきているのだとか。

「ホルモン」という4文字のシンプルな羅列なのに、なかなか奥が深い組み合わせですな。

pagetop