花研コーヒーブレイク
“ドMなんです”
2023.07.27
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
花研に移籍して以来、写真や文章などの題材としてあらゆる花を紹介させていただきましたが、この花をピックアップするのは初めてかもしれません。
ポーチュラカです。
マツバボタンといえばポーチュラカの一種でですが、アタクシが小さいころマツバボタンが、庭とも呼べないような家の庭にグラウンドカバーとしてガシガシ生えていましてね。葉っぱが細く松の葉のようだからマツバボタンというのではないかと勝手に想像します。おまけに花が牡丹ぽいから、合わせてマツバボタンではないかと。
いや、ガシガシというのはちょっと違うかもしれませんが、1日のうちに何度も車の出入りがあり、乗り降りする家族が毎日幾度となく通る庭の脇で、大してだれも手入れしていないようなのに、いつ見てもよく花が咲いているなと思っていました。手を入れていない分、幼心に雑草くらいの感覚で見ていたように記憶していますが、親がマツバボタンというんだよと教えてくれました。今思えば、よくここにそんなところにマツバボタンを植えたなと思いますが、親も誰かから教えてもらって植えたのかもしれません。いずれにしても、なかなかグッドチョイスだったと30-40年経った今思います。
グッドチョイスと思った理由は、マツバボタンを含むポーチュラカはこの暑さの中、とても丈夫だからです。報道によりますと、昨日東京都心は今年最高37.7℃を記録した上、昨日の時点で本年は7月の猛暑日最多日数を更新したのだとか。また7月はあと5日ありますから、さらに更新しそうです。
この酷暑と雨ナシ日照りの下で、ポーチュラカは大して水をやらなくても枯れることなく元気で毎日花を咲かせます。暑すぎるとさすがに匍匐性が強くなり、開花が止まると園芸担当に聞きましたが、茎を切り戻してやるとまた立ってくるようです。
家にあったマツバボタンの姿を思い出すと、暑さと乾燥に強い上に、多少誤って踏まれても何ともなかったように思います。なんと打たれ強く、見上げるほどドMな植物なのでしょう。
それに、会社の事務所で観察していますと、夕方には花がすべてしぼみますが、翌朝にはたくさんの花をつけているではありませんか!
某番組でポーチュラカを紹介しようと思い、大田市場の仲卸さんに1週間通い詰めましたが、なぜか店頭になく、注文すればいいのですが急ぎだったので、急遽近くの園芸センターに行って6号のポーチュラカを買ってきました。税込みで767円。ヤスッ!3号で税込み140円。ヤスッ!
ところが買ったときには花が付いていなくて、「あー、まーしかたないかー」くらいに思っていたのですが、ぬぁんと翌朝には花がたくさん咲いているではありませんか。しかもこの暑さの中、購入してから一度も水をやっていないのに、朝見る度に開花輪が増えているではないか!どんだけ元気なん?
朝ポーチュラカの元気な花に迎えてもらったら、1日の始まりが楽しくなりますね。
ドMで自分に厳しく、人のお財布には優しい花、ポーチュラカはなんていい花なんだと感動してしまいました。あまり注目することはありませんでしたが、この7月の暑さのお陰でポーチュラカの素晴らしさを見直しましたよ。
それではみなさま、ごきげんよう。