花研コーヒーブレイク
雑草が雑草でなくなる日
2023.06.30
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
「雑草という名の花はない」と言ったのは牧野富太郎博士。蓋し名言。
とはいえ雑草は存在するわけです。では雑草の定義は何かググってみました。
例えば植物生理学会のHPによれば
★「(植物生理学会の研究分野とは違うものの)農学や園芸、都市工学などの分野では、雑草を『人が特別の意図をもって整備、管理している土地にその意図とは関係なく生育する植物』との定義しているようです」と案内があります。
★「人類の使用する土地に発生して人類に直接あるいは間接に損害を与えるところの植物」
★「望まないところに生える植物」(アメリカ雑草学会)
★「絶えず外的な干渉や生存地の破壊が加えられていないとその生活が成立, 存続できないような一群の植物」
★「絶えず撹乱され, 物理的環境要因の変化の明瞭な律動に欠ける, 極めて不安定な環境に生活する一群の植物」
判断する人の立場や価値によって異なるようです。
その判断する人が変わり、時間も経過すれば、その価値も変わるものだと実感しました。
6月30日の朝、この花が市場に並ぶ日が来るとは。つい昨日までそれはないだろうと思っていたのに。雑草が雑草でなくなる日が来るのですね。
そう思わせた花売り場の光景はこちら。
ハルジオンです(右の紫色はウツボグサ)。野の花や自然な感じが流行ったといえども、これが市場にに並ぶことはさすがにないよねってずっと思っていました。タンポポの綿毛が並ぼうとも、ネコジャラシが並ぼうとも、ホトケノザが並ぼうとも、ぺんぺん草が並ぼうとも、ハルジオンが並ぶことはないのではないか。つまりハルジオンは最後の雑草だと思っていたのです。
しかしそれは油断であったことに気づかされました。
↓こちらの写真奥(上)がネコジャラシ(エノコログサ)。しかも園芸品種ではなく、畦道にある草ままな感じ。手前がフウチソウ。しかもそんなに長いわけでもなく。
ハルシオンはどこに生えていたとしてもそれほどwelcomeなものではないと思っていましたが、マーケットの価値観、つまり人の判断基準はこんなにも変わるものなのですね。雑草が雑草でなくなる瞬間を見たように思います。
2023年上半期も今日まで。自作の茅の輪で厄も祓いましたので、7月からまた新しいスタートを切りたいと思います。
下半期もよろしくお願い致します。
大雨警戒警報が出ている地域のみなさまにおかれましては、くれぐれもご留意の上お過ごしくださいませ。
それではみなさま、ごきげんよう。