OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

切花支出金額と購入頻度のただならぬ関係

2023.06.12

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

一世帯当たりの切花支出金額(及び園芸植物に関する支出金額)については、毎月「ここほれわんわん」の花研カレンダー内で最新情報をお知らせするとともに、年間の支出金額については折に付けご紹介させていただいておりました。しかしながら、いつもご紹介するのは金額ばかりで購入頻度(年間回数)については触れたことがあまりなかったかもしれません。

 

そこで、購入頻度にも注目し、2000年からの23年間のデータから年間支出金額と回数をプロットしてみますと、まあ何となくこうなるわけです。

↓データ元「家計調査」一世帯(二人以上世帯)あたりの切花支出金額と購入頻度

金額と頻度2

 

「回数が増えればそりゃ金額も増えるに決まってんじゃん」と思われるかもしれませんが、はい、そういうことですね。

つまり、一世帯あたりの切花支出金額が1997年以降(税込みの場合)減少した理由の一つは、購入回数が減ったからということでもあるかもしれません。2000年以降年間支出金額は概ね減少傾向ですが、調べてみますと1回あたりの支出金額より年間の購入頻度の減少の方が著しいようです。

 

単純に増減を2000年と比較してパーセンテージで見た場合、一世帯当たりの支出金額は2022年は2000年の69%。単純計算ですが3割くらい減少しています。kiribanaYEAR

 

1回あたりの支出金額は2000年は1,123円、2022年は1,029円なので92%。1回の購入単価は1割も減少していないくらいだったのですね。

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1年間で切花を購入する回数を見ますと、2000年は10.29回だったのが、2022年は7.77回(過去最少)で76%。やはり購入頻度の低下は、世帯当たりの支出金額の減少に影響しているのではないかと思います。

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花きの消費振興のためには何より生花売り場に足をお運びいただき購入機会を増やすこと、ECサイトでも閲覧していただく機会を増やすことが重要なのではないでしょうか。そのためには、生活者に幸せや楽しみ、慰めを感じていただけるような提案、目を引くキャッチ、興味を引く体験型の提案だったり、これまでに買ったことがないようなちょっと新しい提案が求められているように思いました。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

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