花研コーヒーブレイク
ベトナム国営放送局の撮影協力を終えて
2013.04.22
あ、いや、どうも、ずいぶん久しぶりになってしまいました。
Time flies. あっという間に年度も変わり、温かくなったと思ったら寒くなり。
あっという間といえども、短い間にも色々ありますね。
さて、ここ暫くベトナムの国営放送局の撮影協力をしていました。
ベトナムでは全体の70%が農村部で生産を営む人々なのだとか。しかしながら、消費者との間に立つブローカーなどの存在によって、多くの農村部では貧困のスパイラルから抜け出せないというのが現状です。
農村部でその人たちが儲かる農業の仕組みを作れば、ベトナム経済全体のボトムアップになるということで、日本の農業をモデルとして生産から流通、販売、そしてそのフレームを作る行政を取材に、撮影クルーが来日していました。
お忙しい中、ご無理を押して取材にご協力くださいましたご関係各位、誠にありがとうございましたm(_ _)m
さて、撮影クルーは高い付加価値が付けられて販売される青果や花きに驚きを隠すことなく、“Incredible!!”と感激されていました。
高品質のものを作ってそれをフェアに評価する仕組みがあれば、生産者さんたちの生産意欲も向上する、この仕組みをベトナムに持っていければ必ずや生産者さんたちは貧困から抜け出せると確信されているようでした。
行政からの補助金や卸売市場の仕組み、個人生産者さんをまとめて組織の力を結成する農協組織等の仕組みについても大変深い興味を持ち、テレビ番組として放送するばかりではなく、国の資料としても価値ある映像として残すとのことです。
しかしながら、ここはやはりベトナムならではの壁があるようでございまして・・・これは来日されたクルーの一人が言っていたことなので、アタクシの私見ではないことを先に申し上げておきますが、ベトナムでは政治家や行政に携わる人たちは、国のためではなく自分自身のために仕事をするとのこと。生産者さんのために何かしてあげたとすると、その見返りに生産者さんから何かを持っていこうとする。
公僕という意識は全くなく、まさに職権乱用、公務員になったもの勝ちという世界のようです。社会主義国ですから、と納得してしまえばそれまでですが。しかし、行政がフェアな気持ちを持たなければ、民間に公正性や透明性を図る卸売市場をプラントすることは難しいですよね。
今回のこの日本の農業をモデルとした撮影を通して、少しでもベトナム経済の発展、延いては個人の幸せに繋がるよう願ってやみません。
とはいえ、実は日頃なかなかお話をお伺いできないような方からお話を伺えたり、生産や販売の裏側なども見せていただくことができ、ベトナム国営放送のための協力とはいえども、アタクシ自身がとても勉強させていただいてしまいました。