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何気ない植栽に注目したことありますか ~恵比寿ガーデンプレイスの台杉~

2023.03.15

こんにちは。みんなの花研ひろばです。

3月某日、所用あり恵比寿ガーデンプレイスに出向きました。ちょうど暖かくなり始めて屋外を歩くにはいいころ合いの気温です。

中庭風のエリアをうろうろすると、台杉がありました。台杉とは杉の木の仕立てのことです。WIKIPEDIAの解説表現をお借りすると、「地際から2m以上の高さの位置で多数の幹が株分かれし、特異な樹形を呈したものを指します。」もともとは室町時代に京都で生まれた仕立て方のようです。

方法としては、ある程度成長させた杉をスパッと真横に切ります。すると細い枝が何本か伸びてきます。それを丁寧に枝払いしながらまっすぐに伸ばします。そうして仕上がったのが写真のような台杉です。

(↓恵比寿ガーデンプレイスで撮影)

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台杉で検索すると、そもそもは観賞用に仕立てたわけではなく、昔は少ない杉から多くの木材を得る目的から始まったようです(本当のところは浅学のため存じ上げませんが)。

さて、台杉はご覧のとおり、すくっと伸びた細見の幹がかっこよく、昨今のバーティカルラインの流行りにも通じるところがあると思います。和風庭園に植栽されるばかりではなく、洋風にもいいようです。ガーデンプレイスの洋風なレンガ造りにも違和感なく溶け込んでいました。

IMG_5414

 

ところでこの台杉は種類があるようで、花粉が少ない商品が多いようです。詳細は定かではありませんが、確かに近くで見た時も花粉らしきものも見えず、この花粉症の時期にありがたい杉です。こんな風に街の景色とよく調和してデザインされている植栽には、なかなか気づけないかもしれません。

少なくとも、花き業界と接点のない人たちにとっては何でもない一般的な木に過ぎないもしれませんが、台杉であることをちょっと知っているだけで、一気に自分の中でその景色の価値が高まるというものですね。ちょっと変わった杉ですので、もしみなさまも見かけることがありましたらと思いまして、ご紹介まで。

 

それではみなさまごきげんよう。

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