花研コーヒーブレイク
花き業界のお客様は?
2023.03.14
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
先日、一世帯当たりの切花支出金額2022年12月が発表され、2022年の年間支出金額が出揃い、小欄でもご紹介させていただきました。二人以上世帯で7,992円(2022年)でした。
では、どの世代の方が買ってくださっているのか、今日は世帯主の世代別にご紹介したいと思います。
2015年から最新22年までの世帯主の世代別に推移をまとめました↓
且つ、全体の隣に「勤労者世帯」のみのデータを併記しました。
興味深いことに、全体では「勤労者世帯」の方が切花の支出金額は少ないのです。ご自宅にいる時間が少ないためでしょうか、一般的には勤労世帯の方が世帯収入が高そうですが、花の支出については無職世帯の方が多いことが窺えます。より高齢世帯のみなさまが多く切花を買ってくださっているということだと思います。
では、こちらをご覧ください。↓
一番左のグラフが二人以上世帯の全体平均で、その隣が勤労世帯の支出金額を示しています。勤労世帯の5,749円に対し、その隣無職世帯は10,408円と1.8倍にもなります。(世帯数はこのグラフではカウントされていません。あくまでも一世帯当たりです)
真ん中の枠の「総世帯」は二人以上世帯と単身世帯を足したもの(7,857円)、その隣がうち勤労者世帯の支出(4,932円)を示していますから、やはりここでも無職世帯の方が一世帯当たりの支出は大きいことを示しています。もともとは無職世帯の方が支出金額が大きいということですね。
2022年は全体で消費が若干伸びましたが、これらの数字から予想するに、伸びたのは単身世帯のうち無色世帯の支出、及び二人以上世帯は勤労者世帯の支出のようです。
一方、以下のグラフは切花支出金額を世帯収入別に調査したものです。さすが政府の調査だけあって、収入ステージは50万円ずつとかなりの小刻み。青線が二人以上世帯全体、オレンジが二人世帯のうち勤労者世帯の支出金額を示しています。これを見ますと世帯収入1,500万円以上を除き250-350万円の収入世帯が切花をよく買ってくださっているようです。
収入1500万円以上の世帯を除き、切花支出の多いところを赤で塗りますと、とくに全体では250-450万円の世帯が多く支出してくださっていることが分かります。
↓表内の文字、小さくなってしまいすみませんが、一番左「200万円未満」から始まり50万円刻みで「1250-1500万円」まで、2022年収入別切花支出金額(二人以上世帯)。
花きの消費は社会経済の影響を大きく受けることは確かではありますが、一世帯当たりの支出金額は、世帯年収に比例しないようです。この傾向は園芸植物の支出についても同様でした。また機会があれば、グラフでご紹介したいと思います。
切花は誰が買ってくれているか、少しヒントになる数字をご紹介いたしました。業界としては、今後も若い世代から高齢、無職世帯まで、変わらずお客様として大切にしていきたいですね。
それではみなさま、ごきげんよう。
※更なるデータをご入用の場合は、弊社までご相談くださいませ。