花研コーヒーブレイク
パイナポー
2023.02.28
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
PPAPが流行ったの、いつでしたか。
調べてみますと2016年8月25日に最初にYouTubeに掲載されたようなので、早くも6年半が経過しようとしています。PPAPのシンガーソングライターピコ太郎を演じる古坂大魔王さんも、いまやTBS系列の『題名のない音楽会』に品良く登場されるようになり、同じ音楽界においてもまたステージを変えてご活躍されているようです。
彼がパイナポーを歌っていたことは忘却の彼方になり、一方で国内のスーパーマーケットではほぼ1年中パイナポーがリーズナブルに販売され、ありがたくも決して高級品ばかりともいえない果物になりました。むしろ、誰でもいつでも嗜好できる親しみの持てる果物になったと言えるでしょう。しかし実は、パイナポーという果実は、古今東西大変贅沢で、富の象徴として見られてきたようです。
以前、小欄でそんなパイナポーの歴史などを取り上げたことがあります。アメリカ大陸へのヨーロッパからの航路発見がもたらした農作物の一つがパイナポーで、熱帯気候でよく育つ性質から、緯度の高いヨーロッパで栽培するには莫大な投資が必要。そのため富の象徴であり社交界でのステイタスであったという話でした。(書籍名は『パイナップルの歴史』)
さて、スタートしたばかりと思っていた令和は早くも5年目になりました。昨今のパイナポーに対する見方や評価はどうなのでしょうか。庶民の味方になったかと思ったパイナポーですが、現在においても尚豊かさを象徴する果物の地位は譲っていないようです。それを示すものを見つけました。
パイナポー型の容器に入ったお酒です。
これはヨーロッパで販売されているそうですが、写真は国内で開催された展示会で撮影したものです。パイナポーは容器のデザインに用いられただけで、中身はパイナップルとは関係ないようです。
ではなぜ容器がパイナポー型なのかと言えば、現在においても尚パイナポーに富のイメージ、成功者のイメージがあるからなのだとか。日本人のパイナポーの見方と少し違うかもしれませんが、パイナポーをモチーフにした商品はあちこちにあることに気づきました。こういうのは意識しないと気づかないものですね。人は見ようとしたものしか目に入らないとはこのことなのですね。
【まとめ】
パイナポーには極上フルーツというイメージがヨーロッパにはあり、それを利用したマーケティングがまだまだある。
ということで、2月は本当にあっという間に去って「逃げる2月」という表現にぴったりな疾走感のある2月となってしまいました。とはいえ、やるべきことはきちんとできたように思います。
それでは皆様ごきげんよう。