花研コーヒーブレイク
どこか懐かしい雰囲気の品種
2022.12.27
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
今、大田市場内、大田花きの事務所前の通路に、種苗会社さんらによるマム、SPマムが展示されています。11月くらいから始まりましたかね。
展示エリアの前を通るたびに花の様子を見ています。ていうか視線が自然にいっちゃうのですが。
観賞用の花きは一瞬の見た目も重要ですが、開花してからの経過も重要です。そして枯れ方も。「蕾は開くのか否か」「花は散るのかその場で萎れるのか」「花粉や花柄は落ちるのかそうでもないのか」「花弁の色は褪せるのかどうか/褪色するにしても渋い色に変化するのかどうか」「屋内照明でどう映えるのか」「輸送中の耐久性はどうか」「花の外側が何かに当たったときに後から傷が浮かび上がってくるのかどうか」・・・などなど、2Dの静止画だけでは伝えきれない多面的、且つ複雑な品質評価の側面を持ち合わせています。
しかしながら、本日ご紹介するSPマムの品種は、2Dでなぜか十分伝わる魅力があります。何度その前を通っても心惹かれるものがあります。思わず足を留めてしまいます。
どこかで見たことがある、懐かしいものを感じていました。
・・・どこかってどこよ。
これまでの人生のどこかです。
親しみ馴染んだことのある雰囲気を携えています。
なんだったかなあと考えていましたら、数日後思い出すことができました。ブルボンのビスケットの商品です。チョコとコーヒー味の入ったあれ。あれに形がよく似ています。
色目は、今年のフラワーオブザイヤーOTA新商品奨励賞を受賞したアスターの「ボブピンクソルベ」に似ています。ピンクと黄色のバイカラーがいいですね。
つまりなんとなく、昭和の古き良き時代と邂逅させるレトロ感があるのでしょうか。このような例は実に珍しいでしょうが、この品種にとっては強みとなるかもしれません。
大田花きの販売データを見たところ、本格的な取引はこれからのようでしたが本格出荷が楽しみです。
それではみなさま、ごきげんよう。