花研コーヒーブレイク
倍速化した社会で花は
2022.10.11
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
日頃は日経新聞と日本農業新聞に目を通しますが、9月の記事でオモシロイなと思った一つは、日経「倍速ニッポン」という特集です。
紙面の一面を使って三回に分けて連載された記事でした。倍速というタイトルの通り、本来の長さを縮めて消費する潮流が増えており、それもコロナ禍で若者にも多いのだとか。
企業も提供するサービスをこの需要に合わせて変化させているが果たしてどうかというような記事です。授業などが動画で提供される場合には倍速で見る。映画やドラマも手元のディバイスで倍速で見る。書籍などは速読するのではなく、ビジネス書の要約サービスを提供する企業もあり、それを活用するのアそうです。
いまの「倍速」とは、自分の能力を高めて倍速、遊ぶ時間を削って倍働くとかそういうモーレツ化ということではないようです。スマートに、提供されるサービスを利活用するのが現代の倍速ということでした。いよいよ社会がトキ消費(博報堂生活総研提唱)時代となり、時間の使い方がフォーカスされるようになったとも解釈できますね。
ところで、このキーワード「倍速」に因んで花×倍速を考えてみますと、倍速化した社会から自分を取り戻してくれるパートナーとして、あるいはその日持ちによって正常な時間感覚を取り戻してくれるアイテムとして、きっと花は飾られることでしょう。ミヒャエル・エンデの時間どろぼうを描いた作品に『モモ』という物語がありますが、まるで現代を予見したような物語ですね。
人生100年と言われる時代、倍速化した社会の中で生きるというのは、昔の人の200年くらい生きる感覚なのでしょうか。1輪の花から心の安らぎを感じてもらいたいものです。
それではみなさまごきげんよう。