花研コーヒーブレイク
エリザベス女王陛下の王冠と花
2022.09.15
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
エリザベス女王の葬礼式にはその荘厳さと様式美にすっかり目を奪われてしまいました。葬礼式でともに歩む馬さえも人に歩みを並べるなんて、よく暴走しないものだなと感心してしまいましたよ。
さて、こちらのYouTube(ANNニュース)では、エリザベス女王の王冠と花について解説しています。
このYouTube内、2分34秒ごろから「もう一つ、棺の上に置かれていたのは~」というフレーズで花に関する解説が始まります。
「バルモラル城で摘まれたスイートピーなどで作られたリースです」・・・とありますが、なぜかこのYouTube内の映像にはスイートピーらしきものは見当たりません。
その代わり、フリージア(この季節にどうやって?!すごいですね)、エリンジウム、マム、バラなどが使われているようです。そのほかいくつかの細葉や小花がどうしても特定できないのですが、きっと王室やエリザベス国王陛下とゆかりの深いアイテムなのでしょう。ご覧いただけばすぐにわかってしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。
ほかの記事によるとダリア、スイートピーも使われているとありました。また女王のお気に入りの花の 1 つであったフロックス、エリカ(ホワイトヘザー)、モミも含まれていると。言われてみれば、確かに細葉のアイテムはエリカかもしれません。しかし、ダリアやスイートピーがどうしても見つからないなーと思いながら拝見していました。
ここまではエディンバラに棺が置かれているとき。
ロンドンで葬礼式が行われたときは、王冠も花も変わっていました。
こちらを拝見しますと、その解説通り、ダリア、スートピー、フロックス、エリカ、モミも確認できます。
なるほどYouTube内の解説も、また英語記事で見つけた花の品目に関する解説も、恐らくはイングランドに棺が到着してからの花についての情報のように思いましたがいかがでしょうか。バイモラル城はスコットランドですから、その庭から切り出された・・・というのが若干矛盾しますが、ご愛嬌ですね。ていうか、ここで使われているダリア、めちゃステキ。こういうダリア、日本国内の切花流通では現在のところあまり見かけませんが、今なら結構いいような気がします。
英国ではエリザベス女王陛下の国葬控え、花の需要が急増しているとの記事がありました。写真とともにに紹介されています。ご参考まで。
それではみなさま、ごきげんよう。
フラワービジネスノートで、日本の花き流通におけるスイートピーやフリージア、ダリアなどの流通期を確認することができます。
流通の旬を外したこの時期に、上述のフリージアやスイートピーがあえて使われていることに、大いなる意味が含まれていることを察することができると思います。切花だけで275品目をピックアップした「流通早見表(Data16)」をご参照くださいませ。