花研コーヒーブレイク
ハロウィン前注意喚起!★カボチャに何があったのか!?「ドテカボチャ」という屈辱
2022.09.07
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
ハロウィンまであと2か月を切りました。卸売市場にはカボチャやハロウィングッズが並び始めています。一般の生活者感覚でいけばフライング傾向に感じるかもしれませんが、市場取引の観点からすれば決して早くはありません。仲卸さんにとっても、こんなのがあるよと先に見せておくのも効果的な宣伝になりますね。
さて、カボチャといえば戦時中には「なにがなんでもカボチャを作れ」というポスターがあったように、栄養価の高い食糧として生産が奨励された農産物ですね。戦時中の逼迫した状況で日本を支えた重要な食糧の一つだったのに、いつのまにか「ドテカボチャ」とか罵りワードに使われる野菜になっちゃって、カボチャに何があったのか。現在流通するカボチャはどこまでがリスペクトされるカボチャでどこからがドテカボチャで、はたしてハロウィンのカボチャはドテカボチャなのか否か、検証してみたいと思います。
そもそも、ドテカボチャは畑ではなく、その名の通り土手に自生してしていたカボチャに由来するようです。土手のカボチャは、充分に陽も当たらず肥料も十分にないまま、実は大きく育たず食用に適さないことから役に立たないと、ドテカボチャと言われるようになったのだそうです。
なるほど、それで納得。つまり私たちが日ごろ目にするカボチャは食用も観賞用もすべて畑で、生産者様の労苦を経て生産されているものですから、須らくリスペクトされるカボチャだということですね。基本ドテカボチャは流通していないということになります。
しかしながら、目線を変えて考えてみますと、空前の草花ブーム、野趣ブームが到来している今なら、ドテカボチャは意外にいけるかもしれません。そもそもドテカボチャ自体を調達するのが難しいかもしれませんが、あまり大きくならなかった規格外品や、畑の隅っこでいじけてどうにもならないカボチャなどがありましたら出荷してみるのもいいかもしれません。ツル付きとかでもいかがでしょうか。「ドテカボチャ」という商品名はいかがでしょうか・・・う~ん、妄想が膨らむ。もちろん観賞用マーケットでの可能性です。役に立たない意味のドテカボチャですが、ドテカボチャが売れて役に立つようになったら、「ドテカボチャ」の意味も変わってくるかもしれませんね。
ちなみに、野菜を罵りワードに使った例はほかにもあります。「おたんこナス」とか「ダイコン役者」とか。「へったくれ」もそうで、へちまがまくれた状態の「へちまくれ」から変化して「へったくれ」(=「無価値」)になったそうです。身近にあった野菜、しかも比較的規格外品の例を用いて罵りワードに使うのはまあ比較的無害といえば無害ですが、そろそろ野菜をディスリの表現に使うの、やめませんか?(笑)いや、もうすでに死語??
by 菜食派ブロガー。ここ1-2年ランチボックスの中身は野菜尽くし。
それではみなさま、ごきげんよう。