花研コーヒーブレイク
tenuifolia(テヌイフォリア)は何かって話
2022.05.31
こんにちは。みんなの花研ひろばです。
きっかけはボンソワール。
昨日の小欄の話、「うちのバンダをお風呂に入れたりしていたんだよ」から始まり、「あー、そうそう、うちでもエアプランツやラン類と一緒にお風呂に入ります」なんて会話がリフレッシュタイムに展開されました。
すると本日ボンソワールが、
「うちのお風呂に入れているのはこのラン」
と、商品についていたタグを持ってきてくれました。
タグを拝見しますと、「Max テヌイフォリア」と書いてあります。
テヌイフォリア?(・∀・)??
なんかよく聞きますなぁ、この学名。フォリアは「葉」として、「テヌイ」ってなんだ??
「手縫い」か?
いや、そんなはずはあるまい。
んじゃ「手ぬぐい」の変化形か?それもちゃうね。
ということでサクッと調べてみますと「細い」の意味。つまりテヌイフォリアは「細葉」を意味することが分かりました。
tenuifoliaの種小名を持つものをみてみますと、例えば・・・
☆Maxillaria tenuifolia(マキシラリア・テヌイフォリア、ランの一種)
シュッと細葉のラン。
☆Peonia tenuifolia(赤いシャクヤクで細葉の品種)
このシャクヤクすごい。∑(✘Д✘๑ )
葉がまるでシダ。ていうか毛深すぎるやろー💦
花色も赤ですし、なんだかこういう生き物と被る(笑)→ウアカリ
☆Tillandsia tenuifolia(チランジアのテヌイフォリア)
これが一番よく聞くテヌイフォリアかな。エアプランツ。
学名からその植物の写真を見てみると、なるほど学名の通りすべて細葉です。以前小欄でフィンボス(ファインブッシュ=葉が小さくて細かい植物。そのような植物が多数集まっていることから南アフリカのある地域の地名にもなっている)のことをご紹介申し上げましたが、テヌイフォリアの種小名が付いたものを洗ってみると、意外とトレンドにヒットする商品に当たることがあるかもしれませんね。普段は植物を見て、この学名はなにかと調べるパターンが多いのですが、学名を見てこの植物はどんな姿かを見るというのは「逆引き事典」に近いような手法です。今のトレンドにたどり着く一つの手法となりえるかもしれませんね。「テヌイフォリア」が覚えにくい場合は「手縫い掘りや~☆」でいかがでしょうか。
この話にはまた別のオチがあって、ボンソワール邸でジャングルお風呂に使ったランは間違いなくバンダの一種なのだそうです。だから花研に持ってきたMax(マキシラリア)テヌイフォリアのタグは間違えだったということです。なぜマキシラリアと書かれたタグを持っていたのか。実は、バンダのタグに、別件の備忘録として「Maxテヌイフォリア」と手書きで書かれていただけだったようです。それがいつの間にか、タグの通りに記憶も上書きされて、バンダ(実物)をマキシラリア・テヌイフォリアと思ってしまったそうです。しかし、バンダはバンダ。マキシラリアはマキシラリアでランの中でも別の種類。
今回のテヌイフォリアトークで
「あ!お風呂に入ったランじゃない!」
と気づくボンソワール。
「でも、マキシラリアもウチにある!」
と笑っていました。
どんだけラン御殿やねん。
それではみなさま、ごきげんよう。