花研コーヒーブレイク
生物多様性の重要性について
2022.02.02
こんにちは。ボンソワール桐生です。
2022年2月2日、20220202で荷が揃っていますね。荷揃えの日。
まさに卸売市場のためにあるような日でしょうか。
もう一度ありますね。20220222。
さて、泥油さんから紹介してもらった書籍『家は生態系 ~あなたは20万種の生き物と暮らしている~』(ロブ・ダン著)を読みました。泥油さんは、土の研究者である藤井一至さんがtwitterで勧めていたから読んだそうです。
「植物を飾りリラックスしましょう」というは話は、心理面のみならず、ロジックとして花き消費啓蒙活動のベースにあり、国内外であらゆる論文が発表されています。『家は生態系』はそのロジックをまた別の角度から示しています。
著者のロブ・ダンはノースカロライナ州立大学教授。微生物の研究者であり、サイエンスライターでもあります。多様性の中で生活していると人間は様々な微生物と共生し、健康が維持できるとあります。多様性が薄い環境で生活すると微生物の多様性が損なわれ、人間と共生する微生物種が減少し、様々な現代的なアレルギーや慢性的な炎症をかかえることになるということが書いてありました。具体的には豊かな自然環境を整えることが重要だそうです。
雑草が色々生えた裏庭には様々な動物が住み着き、微生物環境も多様性が維持される。人は本能的に多様性維持の方向を目指すようです。私なぞは多様性の維持は将来的な遺伝資源確保かと思っていた不届き者です。人類が何十万年も多様性のある環境で進化してきたのですから、多様性が薄い都市環境、屋内環境ではどうしても偏るのです。よって、おそらくは本能的に様々な植物を飾る、季節毎に多様な植物を求めようとする、新品種が発表されたら試したいと思う、これらは身体的健康維持のための本能によるところなのかなと解釈しました。
当たり前のことなんでしょうが、花や緑を見ることでリラックスするというのは、古来人類が自然環境で生活し、森のような外敵から発見されにくい場所を寝床=つまり警戒心を解いてリラックスしていられる場としてきたことに由来するのではないかと思います。そして、もう一つは多様性を維持しないと生物種として身体的健康の維持が難しいからなんですね。心身ともに花や緑が必須なんだなあという話でした。
紹介した本は図書館にもあります。
それではみなさま、ごきげんよう。