花研コーヒーブレイク
ゲンザーノを巡る談話
2021.11.12
こんにちは。快晴東京オフィス泥油です。
昨日の小欄でオリエンタルユリの品種名ゲンザーノについて言及いたしました。同じくとても美しいオリエンタルユリで「ザンベジ」というのがあり、数年前にその名前を中央通路で拝見した際はまあまあな衝撃を受けました。ザンベジはアフリカ大陸の9カ国をまたがり流れる河川。アフリカ大陸では4番目に長い川で途中にはビクトリアフォールズもあります。またザンベジ川には怪物魚がいるといわているらしく、怪物魚によって人が川に引きずり込まれる事件が相次いでいるのだとか。う~ん、恐るべしザンベジ川。
名前といえばアジサイのババリアについても、生花店さんにお叱りをいただいた自己体験からその命名の由来について以前小欄でご紹介したことがあったかと思います。
そして本日はゲンザーノを巡る談話。この品種名についてはザンベジの時と似たような強度の衝撃を覚えたわけですが・・・
昨日、当ブログ投稿時にボンソワール桐生に「ゲンザーノという花が展示されていますね」と投げかけたところ、
「まだ見ていないけど、“ゲンザーノ”ってどういう感じかな。
うーん、イメージとしては例えばイタリアの胸毛の豊かな男性がカッコいいシャツを着て、胸のボタンを上から3ツくらい開けている感じ。その人の名前かな。ゲンザーノ。胸毛もじゃもじゃしてセクシーでカッコいい男性のイメージ」
んまあ、言われてみれば確かに。おまけにアビエータータイプのサングラスをして葉巻ぷか~ってふかしていそうかも、Mr.ゲンザーノ。
そんな感じでボンソワールお得意の妄想半島が突出して、そのイメージ像に泥油は思わず吹き出してしまったわけですが、ゲンザーノという名前はどこから来たのか、本当に胸毛もじゃもじゃなセクシーボーイなのか、気になりすぎて昨晩は眠れぬ夜を過ごすことになり、このままでは精神衛生上よろしくないと思い調べてみました。
泥油としてはこれまでのババリアやザンベジ、カサブランカなどの例から、ゲンザーノはイタリアのハンサム胸毛ボーイというよりも、きっとどこかの地名だろうと推測していたわけですが、
・・・ぬぁんと!
・・・ゲンザーノは!
・・・どうやら!
・・・イタリアにある自治体の地名に由来しているようです!!!
ボンソワールのイタリア~ンな妄想は当たらずしも遠からずだったのです!
そして泥油の地名由来という推測もまあその通りだったわけですが。
恐らくですが(命名した方に確認していないので、どこまでも憶測です)、イタリアのローマにある「ジェンツァーノ・ディ・ローマ」(Genzano di Roma)という自治体の名前からゲンザーノの命名されたのではないかというのが泥油の推測です。wikiで見ますと先述の通りジェンツァーノ(orジェンツァノ)と出てきますので、ユリの名前として日本語に変換される方はどちらにするか悩んだかもしれませんね。ジェンツァーノよりはゲンザーノだろうねという結論だったのかもしれません。
Genzano というところはローマの南東部にある地方自治体で、ネミ湖(ネーミ湖)という火山起源の美しい湖があることでよく知られているそうです。毎年6月ころになるとインフィオラータ(イタリア語で『花をまく』という意味で、キリスト教にまつわる400年以上続くイベント)という花祭りがおこなわれ、街の通り一面を花で敷き詰め絵画を作成、圧巻のフラワーカーペットに多数の観光客が訪れるそうですから、ヨーロッパでは美しい観光名所として知られているのかもしれません。わー、Genzanoをネットで調べてみたり、インフィオラータの写真をネットで見ていたら、イタリアに行きたくなってきた~!!!
あー、それにしてもよかった。美しいオリエンタルユリにゲンザーノという名前が付けられた理由に何となくあたりを付けることができて、これで泥油は今晩ぐっすり眠れそうです。
みなさまも、1週間のお疲れを癒すべく、良い週末をお過ごしくださいませ。ごきげんよう。
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