花研コーヒーブレイク
2021年社会動向について考えているコト
2021.08.25
こんにちは。ボンソワール桐生です。
仕事の関係で社会トレンドをどういう風に表現するか、ここのところ考えていました。花研の社会トレンド分析では、2013年に流行のパラダイムシフトを迎えるという説を採用し、数々の事例を織り交ぜながら講演などでわかり易く説明させていただいております。トレンドについては弊社HPに図を準備しておりますのでご参考ください。
このトレンドを皆さんにご理解いただいていることを前提に、勝手に以下進めてまいります。
資料に書いてありますとおり、今時代を覆っている意識は【直線期】に向かうところ です。合理性重視・ 競争激化・画一的量産・ 統一的・自然凌駕・宇宙・人工物志向・幾何学的・直線的デザイン傾向なのです。改めて昨今の報道というカテゴリをテーマに、直線期なのかどうかを検証してみます。
様々なTV報道を見ていますと、数字を指し示して説明やデータを基に予測するコメンテーターが以前よりも多く、自身のキャラクターを全面に出す方は少ないと思います。これつまり、データ指向という形で直線期が報道では現れているのです。ちょっと心配なのは、一方でデータでは示せないものは受け入れがたい風潮もあるところです。土台なにもかにもデータにはできないのですが、データあって当たり前とする、直観を疑う、それは弱点だなあと思う時もありますね。
さて、農産物はあまねくデータ化するのはまだまだ難しいのかなと思います。ここに、ある切花商品60cm40本入りがあるとします。データ化すると、A品目のB品種、60cmが40本という言葉で表わされる情報になります。とはいえ現物を入手し、一つ一つの個体に分けてそれぞれを比較しながら見ると多少違いがあります。生物ですから何もかも同一ということはないです。データ化したとしても実際の商品は、常にぶれ幅が一定に収まった集合体のままです。とはいえ前述のとおり、社会全体がデータ化要求傾向が強く、数値データ化されたものを前提としている世代もうまれてきているため、現物とデータとで違いがあると、それは農産物としての性質とは考えずに何らかの問題だと考えるような意思疎通のミスマッチが起きているのではないだろうかと思います。
今後、社会のデジタル化に花き業界はどうやって沿ってゆくのか、つねにトライアンドエラーかもわかりません。とはいえ逆手にとってマーケティングに、キャッチコピーに生かすこともできます。花業界はサービスから製品からなにからなにまでを 数値データにひとまず置き換え、したたかに上手く見せてゆくべきかもしれません。数値に置き換えられた事象が好きだというのが私の考えるZ世代特徴の一つ。今日は社会の嗜好について書いてみました。
それでは皆様、ごきげんよう。
フラワービジネスノートは9月1日発売予定です。