花研コーヒーブレイク
茎を切る瞬間の匂い楽しむということもあると知った日
2021.08.18
こんにちは。泥油育子です。
8月16-17日、夏季休業とさせていただきました。ありがとうございました。
本日から通常営業しております。
さて、8月12日の小欄で、ボンソワールさんが「茎を切る音や感触を楽しむという事も花にはあると知った日」というタイトルでコラムを書いています。
確かに言われてみればその通り。切るときの感触が異なることがわかってもその感触の違いを楽しむという認識に至りませんでした。感度の低い自分を反省です。
空洞のダリアの太めの軸を切るときも、音と感触と両方においてダリア独特のものがありますよね。カラーやジンジャー類を切るときのシャリシャリサクサク感(感覚には個人差があると思いますが例えばこんな感じでしょうか)、チューリップの茎を切るときの・・・う~ん、スパスパ感。(ちゃうな~・・・)
ジャリジャリ、ザクザク、ポキポキ・・・あ、表現も乏しいことがばれてしまいそうなので、この辺で。いずれにしても教えられることが多いですね。
さて、このコラムを受けて泥油がそういえばと思ったことは、「茎を切る瞬間の匂いを楽しむということもある」ということです。
といってもずっと思っていたのは一つの品目だけなのですが、この品目だけは目をつぶって切ったときに(実際には危ないからやめてくださいね)、茎から分泌される匂いでその品目を特定することができるな~と。
それは、
トルコギキョウです。
トルコギキョウだけは茎を切ったときに出る匂いが独特で(不快な匂いではありません)、きっとどなたもそのように気づいていらしたのではないかと思います。何の匂いに似ていると表現したらいいでしょうか。植物の匂いです。青っぽい感じ?
ほかの品目でもあるでしょう。出荷場や圃場ではそれぞれの品目の匂いが充満することがあるでしょうから、生産者のみなさまはよくご存知かもしれません。小売店さんやデザイナーさんにおかれましても、様々な品目を扱われますので、あれもそう、これもそう、もっとあるよ~とおっしゃる方も多いと思います。
中でも、トルコギキョウは1本切っただけでトルコギキョウ物質(←そんなものはありません。泥油の勝手な妄想です)を出すので、典型例としてわかりやすいなと思っています。
花生けを生業としている方には釈迦に説法ではありますが、花を切る瞬間というのは視覚以外にも触覚、嗅覚、聴覚(つまり味覚以外のすべての五感)で楽しめるものなのですね。生け花の先生たちがなぜあんなにお元気なのか得心がいった瞬間でした。やはり神経や感覚が研ぎ澄まされているのですね。
それではみなさま、ごきげんよう。
追伸!
えっと、すみませんけど、『フラワービジネスノート2022』そろそろ発売いたします。また改めてご案内させていただこうと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。