花研コーヒーブレイク
茎を切る音や感触を楽しむという事も花にはあると知った日
2021.08.12
こんにちは。ボンソワール桐生です。
これはもう私自身を超越しているな、そう思うことがありました。
小学生くらいの子どもたちに花を教える機会があります。知識やなにか細かい技術的なことというよりも、花にはこういうものがありますよ、こんな珍しい形をした植物もあるんですよという紹介程度のことです。
先月のこと。子どもたちに花を花瓶に活けてもらった後、何に興味があったのかを聞いてみると、数名から「茎をさくさく切って活けたのが良かった」というコメントを頂戴しました。花よりもサクサク切ることが楽しいと。
そういうことがあるのですね。これは音が楽しいのか、感触が楽しいのか、その場でさらに深掘りしたかったところですが、きっと両方あるのではないかと思います。
サクサクというオノマトペがありますよね。オノマトペとは擬音語ということでしょうか。「サクサク」を調べると、「野菜を切る音、歯ごたえのいい時の音」とあり、良い意味なんですね。
だからなんでしょうか、サクサクと茎が切れると、良い意味のオノマトペが伝わって楽しいという心の回路ができるのかもしれません。
「チョキン!」はどうなんでしょうか。はたまた「パチン!」とか。
花を切る音や感触に楽しみがあることにようやく気が付いたところです。
ちなみにサクサクという回にはLAハイブリッドユリとアジサイが用いられました。
筋の多いジンジャー系の花、例えばクルクマとかヘリコニア(ちょっと太いけど)とかでも感じることができるかもしれません。カラーとかも可能でしょうか。
他にもサクサクという茎を持つ花があればご紹介したいと思います。
小学生から教えてもらった新しい花生けの楽しみ方のご紹介でした。
それではみなさま、ごきげんよう。