花研コーヒーブレイク
緊急事態宣言下でご自宅を華やかに彩るであろうシャクヤク・・・開かなければ洗ってください
2021.04.26
こんにちは。泥油育子です。
コロナ感染拡大とそれに伴うたびたびの緊急事態宣言の発出には頭の痛いことでございます。感染拡大も緊急事態宣言の発出も今回を最後に、終息への光が差すことを日々祈るばかりでございます。
さて、そんな時期ではあるものの、花き市場は季節柄初夏の花で賑わっています。ドウダンツツジ、ライラック、リューココリーネ、スズラン、アジサイ、スノーボール、ショウブなど、仲卸通りを歩いていてもワクワクします。その中でも現在のおすすめの一つは何といってもシャクヤクでしょうか。
シャクヤクを楽しまれる方々も多いと思います。そんなシャクヤクですが、ピンポン玉のようなカッチコチのツボミでご購入されて、生けて開花を待っていたのに最後まで開かなかった・・・な~んていう経験をされた方はいらっしゃらないでしょうか。いらっしゃらないのが一番ですが、そんな残念な思いをされることのないよう、ツボミシャクヤクのを開かせるコツについて少しご紹介させていただきたいと思います。(昨年も小欄で同じようなお話をご紹介した記憶ありですが)
実は、先週の月曜日(4月17日)にシャクヤクを2種類購入いたしました。一つは三礼加(みらいか)、もう一つはシャクヤクの中で最も流通量の多いシャクヤクの女王サラベルナール。
三礼加は淡いピンクの品種で、シャクヤクの中ではもともと切り前が緩めです。売り場に並んでいるのを見ただけで何もしなくても確実に咲くとわかります。購入翌日にはもう開花と言っていいくらいの状態に。そこからは、中に詰まっていたものがはじけ出るように花弁はどんどん展開していき、1週間で最初のツボミからは想像もできないほどにどっか~んと大きく開花しました。ふわふわモフモフとしておいしそうなくらいです。直径4-5cmほどの小さなツボミにこんなに中身が詰まっていたとは、想像を絶します。毎朝見るたびにすごい驚きです。このようなダイナミックな開花を見ていると、シャクヤクのすばらしさを多くの人に体験していただきたいと思ってしまいます。
もう一つのサラベルナールは、実は1週間した現在においてもまだツボミです。ツボミは確実に大きくなってきていますが、花弁はまだ展開に至りません。このように品種によっても切り前や開花スピードは異なります。でもやはりちょっと遅いかな。心配になり、今朝はツボミをよく水で洗いました。
洗うということがポイントです。とりわけサラベルナールのように蜜の多い品種は、密が糊のように外からツボミをコーティングし、花が開きたいと思っても開けなくなってしまうのです。花は開きたいと思っている、私たちも開いてほしいと思っている、だけど開かずに終わってしまうとしたら、みんな不幸になっています(笑)
みんなが不幸のスパイラルから抜け出すポイントとしては、ツボミをよく洗うということ、そして茎がとても長い場合には茎も短く切って、下葉も十分に取り除くということです。
今回、サラベルナールを購入した際に一度よく洗いましたが、先週半ばではまた蜜が出てきてツボミをかたく糊付けしていました(笑)
切ってからも蜜がでてくるんですね。
週末にもう一度ツボミを洗い茎を短く調整しましたが、今朝見るとツボミは大きくなっているもののまだ開花しておらず、週末は比較的暖かかったのに花弁が開いていないとなるとさすがに一抹の不安がよぎります。そこで、今朝はもう一度ツボミを洗いました。これで3度目・・・消費者の皆様にお手間をかけさせてしまうのは本意ではありませんが、もし開かないな~と思ったら水でじゃぶじゃぶ洗ってみてください。蜜を洗い流すことが重要です。
今朝洗ってから夕方までの間に、ツボミはまた少し色づいてふっくらとしてきました。恐らく開花まではもうすぐでしょう。(茎はすっかり短くしてしまいましたが)開花しましたら、小欄で改めてご報告させていただきたいと思います。
洗うところまで手が回らないという方は、生花店さんやスーパーで購入する際いは開きかけのツボミを選ぶといいでしょう。
開花したときのシャクヤクほど、自宅での時間を華やかに彩るものないでしょう。とてもexcitingでastonishingでご家族のお話のネタになること間違いナシです。
ちなみにフラワービジネスノートの中身もexcitingでastonishing!!お仕事の際にネタになること間違いナシです。
それではみなさま、ごきげんよう。