花研コーヒーブレイク
金環日食
2012.05.21
朝7時20分、いつものように東京モノレールの流通センター駅を降りる。
なんだか空気感が違う。
光量のせいか、5月のいい季節だというのに、8月の夕立ち前のように薄暗い。不穏さすら感じる。
曇りなのかと思いきや、日向と日陰の区別がある。何が起こったのか。
・・・もちろん金環日食のせいである。
橋に差し掛かれば東を見上げる人だかり。
某テレビ局で言っていたが、「金環日食を見る予定の人は8割」なんだそう。皆さんの関心は結構高いんだな。
天体ロマンとは無縁で生きてきたアタクシは、実はあまり興味を持っておらず、確実に「見ない2割」に入る予定だった。
専用メガネも準備せず、「絶対に直視しないでください」というメディアからの必死の訴え通り、「日食自体を見ないからダイジョブ!」と、世間のフィーバーとはかなりの温度差で家を出発した。
ところが、モノレールを降りたところでちょうど日食の時間帯に差し掛かった。
東京でのピークは7時35分との予報。まさに会社に向かって外を歩いているとき。
羽田から飛び立つ飛行機を見ていたら、薄くかかった雲のお陰で偶然にも金環日食も見ることができた。
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天体のロマンもそうだが、現在ほど科学が解明されていないときにこのような日食を見た人々は何を思ったのだろうか。
駅を降りた瞬間に感じた不気味ともいえる空気感。理由を知っていた人たちにとっては何でもないことだが、昔の人は「今日は何だろう」といぶかしく思ったに違いない。太陽で物事を占っていたわけだから、太陽が隠れて暗くなれば「この世の終わりか?」くらいに思った人もいるかもしれない。
実際のところ日本書紀で天照大御神が天の岩戸にお隠れになるのも、日食の現象を詠ったストーリーではないかという説がある。
また、源平の戦いでも「水島の合戦」でちょうど日食が起こったそう。
天文寮があった朝廷側の平氏は事前に日食が起こることを知っていたが、知らなかった源氏はこれを恐れて混乱に陥ったのだとか。平氏が戦いを優位に進めたことは想像に難くない。
ちょっとした知識や正しい認識が明暗を分けるんだな。
それは現代においても同じこと。花販売の戦に使える情報はここほれわんわんでどうぞ!・・・あ、宣伝になってしまった。