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<消費税率アップと花き消費>春から始まる総額表記のルールについて

2021.02.15

こんにちは。ボンソワール桐生です。

 

以前、このブログか、もしくは講演でのことだったか、はたまた別な場所だったかうろ覚えですが、可処分所得の年次推移と花き消費額の推移がリニアに動く、つまり相関があるようだということをどこかでご紹介した記憶があります。花の消費を見ますと、仏様の花やパーソナルギフトやいけばなやなにやらまとめてのざっくりとした話ですから、どの用途がどれぐらい可処分所得の増減の影響を受けるのかというところという細かなところはわかりません。しかし、可処分所得が減れば、ちょっとしたところで支出抑制があるのではないかと思います。

2020年の一世帯当たりの家計支出では、切花の支出が微妙ですが前年を下回っています。単純な計算ではありますが、消費税が2%上がったことで可処分所得も必然的に下がりますので、その分がじわじわ影響しているのではないかと思います。

 

それから、2021年4月から総額表示制度が始まります。2019年の増税時に販売価格の表示ルールとして、新しい税率での総額表記に合わせきれないところもあるだろうからと、◎◎円(税抜き)という税抜き表示が特例で認められていたのです。その以降猶予期間がこの3月に終了します。

総額表記は、この4月からだれでも販売者であれば必ずしなければなりません。「398円(税抜き)」という表示はダメよということです。税抜きで表記したとしても、必ず税込みの総額表記をすることが義務となります。例えば398円(税込438円)というように。

ある商品の販売価格を10%下げようと思ったら、ちょっと想像しても仕入れへの影響はかなりあるのではないでしょうか。

もちろん2020年に施行された改正卸売市場法及び食品流通構造改善促進法により、不当な価格交渉があると調査に基づき判明すると公正取引委員会に通知されるとなりましたので、値下げ圧力のことではありません。店頭での表示価格が上がる(そう見える、そうとらえられる)ことで、今までと同じ仕様の商品の動きが鈍くなるかもしれません。

 

一方で、価値の転換も可能だということです。先般この欄でEUのフィールドブーケについて記載しました。EUにしてはちょっと高い商品だと思います。オランダの市場の卸価格から中間を経ての構造を考えてもちょっと高めではないかと思います。しかし、今までにない商品企画を大規模に展開することで上手くブランド価値を高め浸透させて展開していると思います。そういう価値観を変えるような提案をするタイミングにもなるかもしれません。この二月、三月はそういうテスト商品が多く店頭に現れるのかな、ちょっとそんなことを思いました。

 

それではみなさま、ごきげんよう。

 

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