OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

コロナ禍の影響を月別家計消費でみてみよう

2020.12.14

こんにちは。ボンジュール内藤です。

いつも大変お世話になっております。

先週パントンから発表されたカラーオブザイヤー2021の2色のうち、illuminatingを思わせる美しいイチョウの木を自宅周辺で見かけました。昼のイチョウと夜のイチョウです。

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見た目にも美しいことは間違いないのですが、イチョウの葉が落ちて通行人の足に踏みつけられて香り立つその葉の香りもまた秋ならではの趣があり、癒されます。

 

さて、パントンのカラーオブザイヤー2021に選ばれた2色ultimate gray & illuminatingですが、色が持つ理由としては(要約しますと)「ultimate grayは落ち着きや安定、回復への思いを促し、illuminatingは生き生きとした輝きを放つ明るく陽気な色。このコンビメーションは、不屈の精神に支えられたポジティブなメッセージを表現」とありますから、明らかにコロナ禍の背景を意識した選択と思われます。

そのコロナが花き業界にもたらした影響は少なからずあり、いくつかの大きな柱にまとめることができます。

そのうちの一つが家庭需要の伸びです。

在宅時間が増えることで住環境、あるいは在宅勤務の環境を整えようというマインドから、サブスクやEC販売、スーパーマーケットなどのチャネルをメインにおうち需要が伸びたといわれます。はい、「いわれます」。では、「いわれる」というのはどのあたりに根拠があるのかというと、実際に生花販売に携わる皆様からのヒアリングによるものです。

では、本当に家庭需要が伸びているのでしょうか。消費側から検証してみたいと思います。

そんな時こそ、家計消費調査がいいですね。

さて、今年の1月から10月までの家計消費調査を見るとこんな感じです。赤が2020年で2017-2019年までを比較対象にしています。

 

【切花】一世帯当たりの支出金額(全国)

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コロナ目からほぼ前年同様。緊急事態宣言中もそれほど切花の支出が伸びたようには見えません。

 

 

【園芸植物】一世帯当たりの支出金額(全国)

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園芸植物に関しては、5月の伸びが目立ちます。とりわけ数年は5月の園芸植物の支出金額は減少が続いていましたので、今年のこの伸びはとても大きく見えます。

コロナの影響が大きかったかもしれませんね。業界として母の日から母の月として推進していたこともありますし、遠くに住むお母さまに5月を通じて花を贈った人が増えたかもしれませんね。

 

【園芸用品】一世帯当たりの支出金額(全国)

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園芸用品とは園芸に関する資材関連商品です。生花は含まれていませんが、資材が売れば生花の売り上げにも関連してくると思います。

こちらもやはり5月の伸びは著しいですね。私自身の消費を振り返ってみても、5月は外出も控え土日もずっと自宅にいましたから、いつになく園芸用品を買いこみ、週末が来ては植え替え作業をしていました。

これを見る限りでは、緊急事態宣言発令の4月以降8月まで連続してほぼすべての月で前年あるいは過去4年の最高額を記録しています。コロナ禍の影響があるといえるのではないでしょうか。

 

この3つの項目を全部足し上げて推移を比較しますとこんな感じです。園芸用品が牽引して、全体的には花関係の支出金額は伸びていることが窺えます。

【切花+園芸植物+園芸用品】一世帯当たりの支出金額(全国)

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とはいえ、この時点ではやはり切花の消費が伸びたということは、家計消費調査からだけでは断定しがたいように思います。

 

ところが・・・です!

別の切り口からもう一段検証してみますと、とても面白いことがわかりました!

 

長すぎてしまいますので今日のところはこのくらいで一旦終了にして、明日に続きます。

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