花研コーヒーブレイク
【日曜対談】 湿度が高すぎて大変ですね。花の管理は?
2020.09.06
こんにちは。今日は、ボンソワール桐生とボンジュール内藤の対談形式で進めてまいりたいと思います。
【ないとう】先週の水曜日でしたか、東京では湿度が100%ぐらいありましたね。
【きりゅう】もうメガネが曇って大変でした。外に出た瞬間に何も見えなくなるっていう・・・
【な】メガネをかけている方は大変でしたね。
わたしも夜、外に軽い運動に出ましたが、こんなに高い湿度の中で運動したことはないと思うほどの湿度でした。無風に近かったように記憶しています。汗を拭いていた手ぬぐいは、水浸しの雑巾を絞ったようによく絞れました。
雨は降っていないのですが、汗が蒸発しないので上から下まで服を着たままシャワーを浴びたような状態です。靴の中は水溜まりに足を踏み入れたかと思うほどグジュグジュしていました( ;∀;)
これほどの湿度で且つ無風の環境って、人の体力をかなり奪うと思いますが、植物の管理にはどうなのでしょうか。
【き】植物の生育には水分が必要ですが、切花をご自宅で管理することを考えますと、湿度が高いのはあまり良い影響を与えません。
【な】どのような影響があるのでしょうか。
【き】例えば室内で無人の状態になると空気の攪拌がおきません。すると植物体からの水の蒸散が進みませんので水を吸い上げにくくなります。その結果、花の日持ちが短くなる可能性があります。先日のように湿度が100%近くあるような日は、蒸散がさらにできなくなりますので、切花としてはなかなか苦しいかもしれませんね。お家で飾る切花にとって、直接エアコンなどの風が当たるのはよくありませんが、若干の空気の循環は必要です。
【な】湿度が高い日や長時間無人にしてしまい室内の空気が動かないときは、どうしたらいいのでしょうか。
【き】室内でしたら、扇風機でもサーキュレーターでもいいですし、最近は最近小さなハンディタイプの扇風機が売ってますね。手持ち式やヘッドホン型など。このようなものを使うのも一つの手だと思います。
花に直接当たらない、花の近くの空気が攪拌するくらいのところに設置して、空気の動きを作り、蒸散作用が進むようにしていただくといいでしょうね。これは店頭でもそうですし、ご家庭でもそうでしょう。
【な】まだまだ厳しい残暑が続きますが、暦の上では秋ですので、花に関する展示会も増えてくるかと思います。展示会などで装飾日の前日に花材を搬入して、一晩水揚げというケースもあるかもしれませんが、気を付けることはありますか。
【き】ストックヤードなど、夜、無人になると空気が動かない空間に長時間放置されることになりますね。エアコンも切りますし。一晩水揚げと思っても、この環境はあまり好ましくありません。
【な】え゛っ!?ヾ(◎o◎,,;)ノ
【き】切花を長時間、空気の動かない場所に放置しないことが重要です。できればサーキュレーターなどを空気を回せるといいでしょうね。
それから、ゴミを絶対に残さないということも重要です。
【な】会場を去るときに必ず片付けるということですね。
【き】そう。
そのゴミから病気が飛んで花に付着すると、花が病気になってしまいます。そうなるとボトとか発生する可能性がありますので、清潔にしておくことが重要です。みなさん、そうしていらっしゃるとは思いますが。
【な】では気温も湿度も高いシーズンの水揚げとしてポイントをまとめますと、大きくは次の3つになりますか?
1.水を飛ばす(蒸散を促す)
2. 周辺環境を乾かす(湿ったままにしない)
3. 菌が植物の細胞に入らないようにする
【き】そうですね。
もちろん仕入れのときにから気を付けることを挙げればもっとありますが、水揚げのときだけにフォーカスすればそのあたりになるでしょう。
ちょっとしたことかもわかりませんが、長持ちのコツでした。
【な】今日はありがとございました。
日曜対談でした。ごきげんよう。