花研コーヒーブレイク
ラナンと蛙の交差点・・・?
2012.03.14
先日、本を読んでいたら、ラテン語・ギリシャ語の「蛙」を語源とした言葉にRanunculusがあると書いてあるではないか。
Ranunculusとはあのラナンキュラスか??花の本ではなかったのでこの目を疑ったが、無理していつもの3倍目を見開いてじっくり見ても、スペルも同じである。
しかし、蛙とあのラナンとではどうも接点が見つからない。
蛙ような形をしているから?いやいや、全然していない。
色だっていくら色彩感覚の違う欧米人といえども、蛙のイメージの色と、鮮やかな暖色系のラナンの色の区別くらいつくだろう。偶然か?
調べてみると、やはりこのラナンキュラスという名前がラテン語の「蛙」に由来しているらしい。
なんとラテン語のRana(蛙)に「小さな」という意味の“unculus”がくっついてできたというではないか。この2つの語の出会いでできた言葉が意味するところは、「小さな蛙」・・・ではなく「キンポウゲ属」。(飛ぶな~)
Ranunculusとは属名で、市場の鮮やかに咲くラナンだけでなく、春先のこの時期に一面の野に咲き乱れるキンポウゲなども含め、キンポウゲ属全体を表す。
分類上はキンポウゲ↓もRanunculus.
この小さくてかわいらしい野草のキンポウゲを英名ではバターカップと呼ぶが、湿気のある草原や小川のそばなどカエルがいるようなところに多く自生することから、蛙を語源としたラナンキュラスと呼ばれるようになったようだ。また、その葉がカエルの足の形に見えるからという説もある。
市場で大人気のラナンキュラスと言えば、学名はRanunculus asiaticus(ラヌンクルス・アジアティクス)。
この蛙とラナンの繋がりはちょっとセールストークにはなれへんかな。
ま、いっか。
春近し 蛙飛び込む 花畑~♫♪