花研コーヒーブレイク
プレイバックパート2 「エスノグラフィーの凄腕に学ぶ」
2020.06.11
こんにちは。ボンソワール桐生です。
このブログを書き始めたころ、雨が降り出しました。もうこれで関東地方も梅雨入り確実でしょうか。
「エスノグラフィー」とは小欄でもよくご紹介することがありますが、もともとは文化人類学における調査手法で、対象とする人たちの行動を観察・記録(インタビューも)し、行動様式の理解を引き出す手法です。マーケティングに利用されることがあり、専門とされている方がいらっしゃいます。昨年度のJFMAのセミナーでご講演された辻中俊樹先生です。花研ブロガー2号から又聞きして本ブログで紹介しております。
紹介しているブログ集↓
一回目はこちら。
辻中先生は、あるサイトにコロナの影響を書かれていらっしゃいます。
バックナンバーも興味深いです。
花業界におりますとPOSデータに触れることがほぼできないためため、まずはPOSデータ化を目指したいという思いがあります。POSデータとは、「ポイントオブセールス」、つまりレジを通った時にJANコード化された商品がいつ売れたのかというデータの集まりのことです。消費者の購入パターンを分析をするためにPOSデータを有効活用したいと思っているのです。
一方で、辻中先生のエスノグラフィーの記事を読みますと、例えばシャインマスカットを高齢者世帯が購入したとして、果たしてその購入した人たちご自身が好きで食べているのか、それともお盆や年末に帰省した孫に食べさせたくて買っているのか、そこが重要でしょうと提言されています。販売データ上は高齢者世帯が購入しますから、当然高齢者のフルーツ消費額は上がりますね。逆にその下の世帯は親に買ってもらうのでそれほど高いフルーツは買いません。普段はバナナかリンゴになり、データ上はあたかも消費していないように出てしまいます。しかし、実際には行動分析からすると、しっかりと食べているわけです。言われてみれば、なるほど私自身もそうであることに気づかされます。
データと行動調査で違いが生まれると、何に基づいてマーケティング活動を行うべきかということになります。詳しくは是非辻中先生のコラムをご一読の上、それぞれにお考えいただければと思います。
花の世界でも同様なのだろうと思います。最終的にどういう花をどこに飾っているのか、売れた売れない情報と同じくらいここが重要なのかなあと思っています。
それではみなさま、ごきげんよう。