花研コーヒーブレイク
花と音楽 ~椿~
2012.02.17
今日2月17日は「雪の特異日」とされ、今朝も未明には東京で降雪が観測されたそうです。
そのような厳冬の中でも赤い花を咲かせるのが椿です。
このような椿の花に美しさと強い生命力を感じ、古来より人々に愛され、美術や音楽の作品にも多く使用されています。
椿から思い起こす音楽と言えばイタリア人ジュゼッペ・ヴェルディのオペラ「椿姫」です。「椿姫」は高級娼婦ヴィオレッタと若者アルフレードの身分違いの悲恋物語を描いています。
世界3大オペラの一つと言われており、人気も非常に高く、世界のオペラ劇場の中で最も上演回数が多い作品の一つに数えられています。
主人公ヴィオレッタは椿の花を好んでいつでも胸に挿していました。椿は当時のヨーロッパでは大変高価な花であり、贅沢の象徴とされていました。ヴィオレッタがアルフレードに椿を手渡して再会を約束するシーンは非常に有名です。
「椿姫」の初演は1853年3月6日にヴェネチアで行われました。
作品の完成から初演まで数週間しかなく十分な準備ができなかったこと、そして肺病で亡くなるヒロインを演じる歌手が太っていて、病気で死にそうには見えなかった・・・など聴衆から批判が起こり、初演は残念ながら大失敗と言われています。
その後の上演では入念にリハーサルが行われ、上演の度に人気を呼び、現在ではヴェルディの代表作として多くの人々に愛されるオペラとなりました。
椿の花が咲くこの時期に椿に関連した芸術と触れ合ってみるのもいいかもしれませんね。
※花情報提供サービス“ここほれわんわん”「花暦カレンダー」の記事を基にしています。