花研コーヒーブレイク
活け花と切花栄養剤には矛盾が生じる時があり、それがダブルスタンダードで面白い
2020.02.28
ジャストアイディアKIRYUです。
(ん?名前変わった??)
いけばなの先生にお話を伺う機会がありました。
生花と枯れた(もしくは枯れそうな)花を活ける時があるが、このとき品質保持はどうするのか、というギリシャ時代の哲学の難題のような話。
生花は生き生きとさせたい。一方で、枯れそうな葉をそのままうまく枯らすにはどうしたらいいか。そして使う時には、ちょうど良く枯れそうでいてほしい。これがその時にお話ししたいけばなの先生たちのご希望でした。
しかし老化がすすめば当然組織が破壊され、その過程でもしかしたら老化ホルモンが生成され空気中に拡散するでしょうし、そうなれば周りの花にも影響が出るかもしれません。活けてある根本の組織も分解がすすみ、いけ水にばらばらになった組織が溶け込み、条件によってはバクテリアの餌となり水質を著しく悪化させるでしょう。
当然キレイな花にとっては水質の維持が欠かせないことですから困りごとです。殺菌剤がどこまで効くのか・・・。
つまり、そういう性質ものを一緒に生けるというのは品質保持の点からは大変ハードルが高く、実際にギリシャ哲学並みに難しいということです。
枯れていくものとイキイキと成長していくものとを同一の世界に置くというのは
人もそうですね。この世も生と死は分かれています。それを一緒にすると大変です。
いけばなの世界というのはとても難しいことにチャレンジされているのだなぁと感じました。それが鍛錬の道であり、その精進の行程に意義があるのでしょうね。
それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。
ごきげんよう。