花研コーヒーブレイク
「JFTD白書」に見る花き業界の現在と未来
2019.12.20
こんにちは。ボンソワール桐生です。
JFTD白書2019年度版が届きました。JFTD会員を対象に送付されるものです。しかしその中身は大変すばらしいもので、生花店を巡る概況では国から発表されているデータを駆使して、消費動向を年齢と収入、世帯形式などでクロス集計したものがまとめられていたり、消費状況調査は「生活者アンケート」では生活者665名に聞いた生活者が生花店に求めるもの
「こういう点を改善してくれると行きやすい、買いやすい」にフリーアンサーで回答した全346の声や「こういうサービスがあったらいい」についても全289の声、「花屋に対するイメージ」についてはプラスイメージもマイナスイメージも含め、実に全416の声が掲載されていて、大変学ばせていただくことが多い資料です。
花き産業の推移などもミクロに掘り下げて分析されていて、現状の課題を新しい視点を示唆するものと感じます。
では、そのJFTD白書からちょっとメモまで。
★生花店へのアンケート
・白ギク 95%の生花店が仕入れる。
輪ギクを使わない(仕入れない)生花店もありる。葬儀、仏花の仕事では他の花を使う。
・バラ 30%の店舗は仕入れを減らす。理由は婚礼などの業務需要減、その他の品目への乗り換え、日持ちの短さ(品目間競争に遅れをとる)
・これまで需要の高かった用途(婚礼など)の減少、パイの縮小
・生花店の売上 葬儀+お供えで47%!(約半分)を占める。
次はお祝い+誕生日で40%
母の日が10%
★一般消費者へのアンケート
・母の日需要の分析 母の日に贈りものをしたのは全体の約7割。20-50代がメインの世代。
贈り物をしたひとのうち、花を贈る人が38%、花以外のものを贈る人が約60%。
何も買わなかった人も含め、全体では26.3%の人が母の日に花を贈った。
つまり、花を贈らない方が圧倒的マジョリティになったといえます。
ちょっと恐ろしいアンケート結果などが多数。こういうのを包み隠さず公表するのがJFTD白書の素晴らしいところ。
また、小休止的に挿しこまれているコラム(全部で6個)が大変軽快で面白いのです。
花の需要に関係したテーマから全く関係のない筋肉の衰えについての話など、いえ、全く関係のないとは言い過ぎで、筋肉の話や生活全般の話はめぐりめぐって花の消費にも関係するのかもしれません。
※JFTD白書を入手するには、JFTDさまの会員になることが必要です。
それではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。
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