花研コーヒーブレイク
私たちのライフスタイルも欧米化で、花束の足元も欧米化!?
2019.06.25
こんにちは。ボンジュール内藤です。
昨日、帰宅直後に観たテレビ番組、それは交通事故のように出合い頭にたまたま見合わせたようなものなのですが、瀬戸内寂聴さんの秘書の瀬尾さんの結婚式の様子が放送されていました。瀬尾さんはとても一生懸命で気立てが良く、素敵なお嬢様とお見受けいたしました。つい今月の挙式だそうです。
その瀬尾さんが左手に持っていたウェディングブーケは、チューリップのような花(この6月にチューリップが流通しているとは考え難いので、実際には何の花かわかりません)でラウンドブーケを作り、その周りをカスミソウで囲むという(恐らくは)2品種のみを使ったシンプルなものでした。とてもかわいかったのですが、何より気になったのは、そのブーケの足元です!
ナント、ナナナント、
むき出しだったのです。
現在のフローリストさんにとっては常識かもしれませんが、少し前には考えられない規格。とても自然な感じで素敵でしたが、その標準規格の変化に驚いてしまいました。
“ウェディグブーケはブーケホルダーを使い、花一輪、花弁ひとひら落ちないように注意しましょう”、“通常のブーケよりも葉物を使わないようにしましょう(フォーマル度が上がるため)”などと、いろいろとウェディングブーケならではのノウハウを教わったものです。絶対に花一輪落ちないように、茎の先にボンドを付けてブーケホルダーに丁寧に挿すよう教わりました。
お台場で結婚式を挙げた友人に、拙い技術ながらウェディングブーケを2つ作って差し上げたことがありました。一つはブーケホルダーを使い、もう一つはブーケホルダーを使わずに束ねましたが、その足元は持ちやすいよう、保水の上、テニスラケットのグリップテープのようにしっかりリボンを巻きつけたことを記憶しています。
瀬尾さんの結婚式でウェディングブーケの仕様も随分変わるものだなと感心していましたら、先週JFMAでお世話になったマーケティングプロデューサー辻中俊樹先生から、貴重なお写真をご提供いただきました。先日挙式された辻中先生のお嬢様のお友達の方の結婚式のご様子。
なんと、ウェディングブーケは「クラッチスタイル×足元は素足」にて。ヨーロッパでは以前からこのスタイルがスタンダードでしたが、日本でももはやこのスタイルが主流になったようです。
こちらも同じ方の結婚式のカラードレスバージョン。こちらのブーケも素足。そしてむしろ、茎の長さとその素足までがデザインであるかのようにお持ちでいらっしゃいます。(実際そうなのだと思います)
なるほど。
高砂の花を拝見するとシャンペトルスタイル。花デザインが変わると、こんな風に足元のスタイルまで変わるものなのですね。草花の姿丸ごとがデザインということでしょうか。
ちなみに、辻中先生のお嬢様のウェディングブーケもシャンペトルスタイルだったそうですが、こちらは足元が黄麻布でラッピングされていました。そしてその黄麻布のままお持ちになるスタイル。少し前のスタンダードからしたら随分斬新なように思いますが、今の感性でいけばトレンドに合っていて、とても素敵です。
ウェディングの現場も随分と変わっているものだなと勉強させていただきました。
(本日の写真のご提供は、すべて辻中先生より)
それではみなさま、ごきげんよう。