花研コーヒーブレイク
ガーベラ展示を拝見してひとこと
2019.04.11
こんにちは。花研ブロガー2号ことボンジュール内藤です(*^-^*)
今週の大田市場花き部中央通路には、4月18日の「よい花 ガーベラ記念日」に向けて、一面にガーベラが展示されています。
パスタなどの変わり種やスパイダー咲き品種。
パスタシリーズの中でもこちらのベネツィアは、春らしい色の組み合わせながら、コントラストが鮮明で人気です。
ツボミガーベラの「グリグリ」。
「ディビディビ」のツボミ品種と説明がありますが、このグリグリは咲くとディビディビになるということでしょうか。出世魚ならぬ、出世花みたいな??
ポコロコ。まるでマリモのようですが、これもガーベラ。
同じ赤のガーベラでも、こんなにもサイズに差があるほど多様な品種が展開されています。遠近法は使っていません。
小輪の方は大輪の芯くらいの大きさです。
直径4-5cmのマイクロガーベラは多彩な品種展開。
染めガーベラはお馴染みになりましたが、こちらもバリエーションが増えて、一口に青といえども、藍色から浅葱(あさぎ)色から深川鼠(ふかがわねずみ)・・・ってどんな?・・・・か、錆鉄御納戸(さびてつおなんど)と思しきグレーに近い花脈模様入りまで、あらゆるバリエーションを取り揃えています。(青色の表現特集はこちら)
さて、バブル期に平成が始まったものの、統計上、平成9(1997)年以降花きの消費は減少し続けた平成年間でした。平成30年の一世帯当たりの切花消費金額は平成のうち最低金額。昭和期まで戻ってしまいました(あくまでも統計上です。統計のクリティカルな問題はさておき)。
しかし、このガーベラ展示のような光景を拝見していると、平成時代は消費が減ったといえども、決してマイナスのことばかりではなかったと思えてなりません。和を重んじ、同質性が高く、常識なるものが無言のうちに受け入れられがちな日本で、少なくとも花き業界においては多様な価値観を受け入れ、個性が尊重されるマーケットに成長したように思います。
取扱量が減っても尚、マーケットが豊かになったのは、やはり展示されたガーベラに垣間見るような生産者さまの創意工夫やご苦労、販売に携わるみなさまの様々なご提案があったからこそでしょう。そして、このように花を愛でることを当たり前に許された戦争のない平成30年間を築いた先人たちや国(あるいは企業もですが)にも感謝の念を思わずにはいられません。
あと数週間で到来する令和時代においては、常識や定説を覆すイノベーションを実行し、日本人、あるいは日本国内に滞在する人たちの幸せや安寧を提案できる花業界でありたいと願います。
※“花き業界の平成を振り返る”、及び“令和時代の花き業界を考える”については、家の光協会『地上』に寄稿いたしました。前編は6月号(5月発売)、後編は7月号(6月発売)です。機会があればご笑覧くださいませ。
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ちなみに、明日4月12日(金)朝5時15分から(早くてすみません)、NHKラジオ「マイあさ!」市場だよりコーナーにて、大田市場のご紹介、現在の市場の状況、またおすすめの旬の花についてご紹介させていただきます。
それではみなさま、ごきげんよう。