OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

全国生花小売店舗数・・・について

2019.02.12

先日、参加させていただいたJFMAの新春セミナーで、農林水産省から配布されたプレゼンテーション資料1ページめに、花植木小売業事業所数「8,011」(平成28年経済センサス)とありました。

「花きの現状について(平成30年10月)」3ページめと同じ数字です。

一方、弊社発行の「フラワービジネス手帳2019」においては、15,620店(平成26年経済センサス)と記載しております。手帳制作時点では、このデータが最新だったのですが、調査年が2年違うだけで半減するものでしょうか。

この数字の差は何かを調べてみました。

 

その結果、8,011という数字は、経済センサスの統計表のうち「法人組織の事業所数」のページから引用した数字であることがわかりました。

「法人組織の事業所数」には、以下のものが含まれます。(数字は事業所数)

「店頭販売」(6,297)

「訪問販売」(122)

「通信・カタログ販売」(158)

「インターネット販売」(667)

「自動販売機による販売」(34)

「その他」(733)

これらの数字を合計して8,011です。

その表を拝見すると、年間販売額も281,897百万円とあり、農水の資料にあった2,819億円と一致します。

 

しかし、ここで注意しなくてはならないのは、この数字は「法人組織の事業所数」のみの数字だということです。

国内の生花店は、ご周知のとおり個人事業主さまでご活躍されているところがたくさんあります。

つまり、全体を把握するためには、法人組織と個人事業主とを合算しなければいけません。その数字は同じ出典内の別表に記載されています。

法人事業所8,036(8,011と多少の誤差はありますが)+個人事業所11,610、合計19,646(平成28年)

 

つまり、平成28年の最新統計情報で19,646、年間販売額455,793百万円です。農水の発表と単位を合せれば4,558億円です。

事業所数は平成26年比で、マイナス1,319ですが、年間販売額は約368億円アップしています。

※フラワービジネス手帳の15,620店は別の表を参照しています。

 

年間販売額がアップした一方で、売り場面積が約半分になっています。

昨今の統計問題の件が関係しているのかどうかわかりませんが、それは横に置いたとしても、売上が上がり、売り場面積が小さくなったということは、販売に場所を割く大きな観葉や大鉢のコチョウランが減り、代わりに壁掛けスワッグやハンギングタイプのインテリアグリーンが増えたと仮説を立てることができます。

 

事業所数を調べていて、こんなことを思ったわけですが、事業所数の話に戻ると、個人事業所数を含めれば、減少には変わりないものの(とはいえ、販売額は統計上増加!)、半減まではしていないことをここに申し添えたいと思います。(なぜ法人組織しかカウントしなかったのか、その意図は農水にお尋ねください)

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