花研コーヒーブレイク
紅葉(黄葉)についてのあれこれ
2018.10.22
週末は、全国的に大変天気も良く、NHKのお姉さんたちは「もみじ狩りにちょうど良いお天気です」な~んて勧めてくれていました。
(個人的な語感に過ぎませんが、「もみじ狩り」という言葉が昔からどうも実際のアクティビティとしっくりこないように思います。
良い表現と捉える向きもありますが、「狩る」という言葉のニュアンスと実際の情緒あふれる文化的行動がどうしてもマッチしないというか・・・)
ま、そんな個人的な感覚はどうでもいいとして、秋の「こうよう」は「紅葉」とも「黄葉」とも書くように、葉が赤くなるものと黄色になるものとがあります。
先日読んだ本によりますと、紅葉のしくみは次の通り。
春夏の暖かいうちは葉緑素(クロロフィル)がたくさんありますが、寒くなると葉緑素が分解されてなくなるため、それまで隠れていた赤や黄色などの色素が表面に現れてくるというわけ。
隠れていた色素がカロテノイドなら黄葉、分解された葉緑素が葉に残っていた糖分と反応すると、アントシアニンができて紅葉するのだそうです。
黄葉するのは・・・イチョウ、カツラ、ユリノキ、ポプラなど
紅葉するのは・・・カキ、ツタ、ヌルデ、カエデ、ドウダンツツジなど
紅葉(黄葉)する理由は、春夏に葉が蓄えてきた栄養を木に渡しているのです。紅葉が鮮やかなのは、樹木が健康で栄養源の受け渡しがうまくっている証拠なのだそうです。
ちなみに、ご存知の方も多いと思いますが、モミジとカエデの違いは、色の違いだそうです。
両方ともカエデ科の木で、カエデが紅葉したらモミジと呼ぶと。
カエデは葉がカエルの手のように見えることからそう呼ばれ、モミジはカエデの中で染料を「揉みだした」ように色付くことから、そう呼ばれるそうです。
参考文献:『世界で一番素敵な花と草木の教室』(株式会社山才ブックス)