花研コーヒーブレイク
ブームの予兆
2018.10.19
今週は、仲卸通りでフラワービジネス手帳の販促キャンペーンを行っていました。
お立ち寄りくださいましたみなさま、誠にありがとうございました。
↑写真は一時的に座らせていただいております。
さて、そんなキャンペーン開催中に、お立ち寄りくださったみなさまには手帳をお勧めするばかりではなく、逆にみなさまからいろいろ教えていただくことがあります。これがやはり仲卸通りに立ち、みなさまとコミュニケーションを図らせていただく本来の意義といっても過言ではないでしょう。
今週も多くの方に新しい花き需要の可能性や、注目の品目などについて教えていただきました。
そのひとつ、
「オランダでは最近観葉植物やインドアプランツが流行っているんだよ。
例えば、パンケーキプランツやCliviaとかね。今すごく人気なんだ」
へー。
知らなんだ。
だいたいパンケーキプランツってなんぞやと思いましたら、ピレア・ペペロミオイデスのこと。
写真を見せていただくと、少し肉厚で真ん丸の形をしていて(“丸くて肉厚”とか言われると、つい自分のことを言われているように思ってしまうのですが、今回はそうではなく植物のこと・・・)、まあ確かにパンケーキにイメージ被る、といえば被る。
Clivia とはクンシラン(君子蘭)のこと。(クンシランとは“名ばかりラン
”で、ご存知の通りヒガンバナ科の球根植物。アタクシはスズランやナルコランなど、ラン科の植物ではないのに●●●ランと付いている植物を「名ばかりラン」と呼んでいます^^)
えーーーー!?!?!クンシランがオランダでなぜ?
クンシランといえば、アタクシが小さい時、“ウチはクンシランを販売しているのか?”(←答え:もちろん違います)と思うほど、玄関先にクンシランがありました。今思えば、花きの生産や販売と無縁だった拙宅でそれだけクンシランがあったということは、社会では相当のクンシランブームが起きていたということなのかもしれません。実家に帰りますと未だにそのブームの残骸があります。しかし、なぜまたあの時のあの花が今オランダでブーム?
と思っておりましたら、ブームなのは彼の地だけでないことに気づきました。
東京都中央卸売市場の統計情報を拝見しながら、弊社では過去5年間の傾向分析をしています。
それを見ると、ほとんどの品目がマイナス傾向にある中で、クンシラン(及びほかのいくつかの品目)がプラス傾向に位置していたのです。最初にこのデータを見た弊社のショチョさまは、
「クンシランがそこにポジショニングしている意味が分からずスルーしていたけど、本日お客様に教えていただき、やっとそのデータ結果にも理由があったことが分かった」
と言っておりました。
(日本でブームが再燃するときは、クンシランもいいですがクリビアという名前でもかっこいいかもしれませんね。)
マーケットをマクロで見てばかりいると、見落としてしまうことも多いのですが、きっと生産者さまや販売最前線の方は、昨今のクンシランの人気について、既に肌で感じていらっしゃるところもあるかと存じます。
では、「なぜ人気なのか」という点については、弊社でいくつか仮説を検討しているところです。
生花販売最前線のみなさまの情報には頭が下がるばかりです。
ではみなさま、良い週末をお過ごしくださいませ。