OPERATIONAL PERFORMANCE花研コーヒーブレイク

ルワンダでリンドウ

2018.05.17

ルワンダ共和国。アフリカ大陸にある、ウガンダ、タンザニア、ブルンジ、コンゴ共和国に隣接する国。面積は日本国内面積第3位の福島県と第4位の長野県を足したくらい。そこに約1,200万人ほどが住む、アフリカ大陸で最も人口密度が高い国。現在も右肩辺りに人口が増えている。

(ちなみに、福島県と長野県の人口を足すと約410万人。現時点ではその3倍の人口密度ということかな)

ルワンダには大変申し訳ないが、アタクシにとっては民族紛争による大量虐殺(1994年)の印象が強い。(少なくとも、「強かった。」)その悲劇の歴史を描いた書籍『ジェノサイドの丘』を読み、映画「ホテル・ルワンダ」や「ルワンダの涙」を観た。

数年前にツーリズムEXPOか何かで、ルワンダ観光政府のブースが出展していた。巨大なキリンの首の剥製をランドマークにしていた。国を挙げて暗いイメージを払拭し、観光客や企業の誘致をしていたわけだが、その時はまだ暗い歴史の印象が強く、ルワンダに行きたいという気持ちは起こらなかった。本や映画から得た印象が強すぎて、そこから私の中でルワンダのイメージがアップデートされにくくなっていた。

 

しかし、ルワンダはもともとナイル川水系とコンゴ川水系に挟まれ、湖もある。赤道から南に2度という赤道直下に位置しながら、その海抜の高さから気候は温帯に属していて、大変良い自然環境に恵まれた場所だ。別名「千の丘の国」と呼ばれるほどなだらかな高原がたくさんある。平均標高は約1,600メートル。水と太陽と空気に恵まれ、農業生産に適した国であることは、コーヒーやお茶の生産が盛んであることから窺い知ることができる。

世界のコーヒー産地と花の産地はしばしば重なる。お隣のウガンダもコーヒーとバラの生産が盛んだ。

もはやルワンダも例外ではない。なんとリンドウの生産をおこなっているのだ。みずほ情報総研が2015年より、リンドウ生産として全国に名高い岩手県八幡平市と岩手大学と、ルワンダで共同研究に取り組んできた。そのプロジェクトが今花開き、オランダのアルスメール花市場へ向けた輸出が始まる。2020年までに1シーズン43万本の出荷を目指すという。

岩手の技術とルワンダの環境とで、とても良い品質のリンドウができるのだろう。ヨーロッパにおいて青い花に対するあこがれや神秘性は日本以上に強い。高く評価されるに違いない。

 

今日のルワンダは私がイメージするこれまでのルワンダとは違う。私の中でルワンダの印象は止まっていたけれども、歴史は止まらないし、人々は幸せを求め、国は発展していく。このようなニュースに触れると、花は人を幸せにするものなんだなと実感する。(うーん、語弊があるかな。花を活用して、人が人を幸せにしているのかな、実際はネ)

ルワンダの花が世界で広く、高く評価され、経済が益々発展し、人々がさらに幸せになっていくこと願う。

 

<記事はこちら>Africa quest(日本語)

<記事はこちら>Hortibiz(英語)

 

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