花研コーヒーブレイク
可愛いものにはドクがある!?
2018.04.17
弊社のHP内、講演・執筆実績欄2017年分を更新いたしました。こちらからご参照いただけると幸いです。
さて、5月1日スズランの日が近づくにつれて、弊社にもちょいちょいスズランに関するお問い合わせが増えてきました。(とはいえそれほど多くはありませんが)
本日は某生花店さまからのお問い合わせで「小さいお子様をお持ちのお客様からスズランを口に入れて大丈夫かと聞かれたのですが、どのように答えればいいでしょうか」というもの。
「口に入れないでくださいとお伝えください。スズランは観葉用です」
とお答えいたしました。このあたりの基本的なことは「花屋さんが知っておきたい花の小事典」(農文協出版、宇田先生・弊社桐生共著)に記載されています。
市場に流通する植物には、目には美しくても口に入れる場合には有毒となるものが多々あります。基本的に植物は動物に食べられるのを防ぐために、毒を持っているケースが多いのです。
10年くらい前でしたか、記憶が定かではありませんが、鎌倉の料亭で庭木のアジサイの葉を採って料理のツマに添えたら、お客様が口にして中毒症状を引き起こし、救急搬送されたというニュースがありました。アジサイの葉は毒ですから、ツマにしてはいけせぬ。
アセビも馬酔木と書くように、口にすると馬が酔っぱらったようになるといういわれからこの漢字が充てられたと聞きます。つまり、毒があるということでしょう。アセビも口にしてはいけません。
他にもたくさんありますし、花きは観賞用ですから、基本的には口にしないようお客様にはアドバイスされるといいと思います。ペットちゃんも然りかと。
バラに象徴されるように美しいものにはトゲがあると言いますが、この季節スズランを見ていると可愛いものにはドクがある!?と思ってしまいます。
ごめんなさい、アタシ。ドクもトゲも持っています。可愛くも美しくもないのにねー(-“-)
ちなみに、スズランの日にスズランを贈るのは愛の印ではありませんよ・・・とフランス人に教えてもらったことがあります。愛する人に贈るとかではなく(恐らく愛する人にも贈るのだと思いますが)、もっとカジュアルに周りの人と春の到来を喜び合うものだということなのだそうです。ま、日本流にアレンジして“そーゆーコト”にしちゃってもいいとは思いますが。